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『アムール、仏蘭西!③』南仏の誘い [ざれごと写真日記]

◎4日目
 
早朝、リヨン駅から長距離バスで南仏の保養地「アヌシー」に向かう。無論、妻・長女との3人旅だ。
 
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アヌシーは、スイス国境に程近いアルプス山脈に囲まれた小さな街。
世界屈指の透明度を誇るアヌシー湖を擁し、夏はマリン・スポーツ、冬はスキーのメッカとして、フランスの都会っ子達の人気のスポットの位置づけ。
旧市街は中世の面影を残し、アヌシー湖に注ぐ河川との取り合わせは、まるで南仏のヴェネチアという感か。
 
今回のフランス旅行で妻が選んだ観光地は、いかにも女性好みの「可愛い」街であった。
欧州地区はバカンス期間でもあり、街中は「軽井沢の銀座通り」並の賑わい。昨日のリヨンの穏やかさと比べ、少々圧倒されたのだが、パリの観光地に感じられた喧噪さとは違い、何か落ち着いた活況さを感じる。
長期間滞在してバカンスを愉しむ自国民が大半のようで、世界中の国々からの観光客が分刻みで名所を駆け巡る首都パリとは、根本的に時間の流れ方が違うのが理由なのかもしれない。
 
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旧市街を散策しながら、川辺のレストランで軽い昼食
牛肉のタルタルソース〜フレンチ風ユッケだな 
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町の所々にフランス国旗と共にスイスの国旗も多く見られる
アヌシー地区は中世は、ジュネーブの領地だったと云う
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そして、予定通りというか、アヌシー湖の遊覧船に乗る。
とにかく、うちの嫁さんは乗り物が好きだ。遊園地に行けば、すべてのアトラクションを制覇したがるし、飛行機・新幹線利用の旅行には目が無い。海・湖...上野の不忍池に限らず、水辺では遊覧船かボート漕ぎに付き合わされるのは、長い結婚生活で実証済み。
 
二時間かけてアヌシー湖をゆっくり一周する。
 
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ハエじゃないです、ハングライダー 
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妻と娘は、船の最前列を陣取って涼風に当てられ、ご満悦の様子なのだが、イラチーなお父様は、徐々に水と空と山の風景に見飽きてくる。
 
船内の女の子と仲良くなったり[グッド(上向き矢印)]
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マリンスポーツを愉しむ美女軍団をカメラで追う
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 Oh,Pretty! こんな生活をしてみたい[ハートたち(複数ハート)]
 
こんな不貞を働く親爺の姿を、母娘は知る由もないだろう...[あせあせ(飛び散る汗)]
 
買い物がてら旧市街に戻ってブラブラ。
 
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そして夜も更け、ディナー・タイム[ぴかぴか(新しい)]
初日ハンバーグ、二日目サラダとフォアグラだけ、3日目カップ麺。なかなか質素である[どんっ(衝撃)]
食いしん坊とーちゃんは、今晩だけは我が儘言うぞ[exclamation×2]
 
「フランスらしいコース料理が喰いたいよぉ〜[かわいい]」 
 
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ガイドブックでは予約必須と書かれたレストランに飛び込み、奇跡的に1テーブルをゲット[ひらめき]
もちろん、オートキュジイーヌのような堅苦しい処ではなく、小綺麗なビストロである。
この選択は大正解。雰囲気・味・コストパフォーマンス共に感涙モノであった。
 
レストラン「ビルボケ」http://www.restaurant-lebilboquet.com) 
 
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特に二皿目のグリーントマトと魚介類の爽やかな味付け、四皿目の羊肉の適度な匂いの消し方と微妙な火の入れ具合は、日本の高級フレンチでも出せない味の奥行きを感じるものであった。
しかも値段はコースで39ユーロ(妻と娘は29ユーロ) 初日のパリのハンバーガーの27ユーロを考えれば、信じられないコストパフォーマンス、はたまたパリの物価が高すぎるのか。
 
どちらにしても、フランスに来て初めて『旨い』に巡り会った。
今回の旅行の主旨を食べ歩きにし、予算も気にせず、こまめに高級料理店廻りをすれば、まだまだ素敵な食との出会いがあったかもしれない。しかし、この時点で勝手に確信したのだが、フランスと日本が世界の食の双璧である事と、日仏の食への感性の類似性だ。そして、なんだか急に、こんな所からフランスへの親近感が湧き出てしまうのだった。
 
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満腹気分で市街を徘徊しながら、またもや、夜中にホテルへ。
屋根裏を改造したような大きな部屋にスリー・ベッド。 
長女と同じ部屋で寝るなんて、彼女が小学生時の温泉旅行以来かもしれない。
 
シャワーを浴び、ベッドにうつ伏せになりながら、恐る恐る娘に声をかける。
「おぉ〜、久しぶりに背中に立ってマッサージしてくれ〜」
「うん、いいよぉ〜」 
素足の彼女が、器用に私の背中に立って足踏みをしてくれる。彼女が幼稚園児の頃に父が仕込んだ、我家のオリジナル指圧法だ。女房では少々重過ぎるのだ[ふらふら]。今でも小柄な娘の体重が、私の分厚い脂肪層を通して、ちょうどいい加減でツボを刺激してくれる。
「ぎがぁ〜、気持ちいい〜[わーい(嬉しい顔)]
二十歳を過ぎ、見知らぬ外国の町で独りで暮らせるまでになった娘が、いまだに父親とスキンシップしてくれる幸福感に、父はただただ熱くなる目頭を枕に押しつけるのでした[たらーっ(汗)]
そして、徐々に意識は遠のき深い眠りについていく・・・微笑んでいるのか、呆れているのか、妻の視線を感じながら...[眠い(睡眠)]
 
 

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