「GO GO PENGUIN」の快感 [素人の扉〜Jazz&Classic〜]
小澤征爾を聴く [素人の扉〜Jazz&Classic〜]
- アーティスト: マーラー,小澤征爾,ボストン交響楽団
30年以上昔に買った初・小澤が、この作品。もちろんアナログLPです。
ボストン交響楽団の常任指揮に就任したばかりの40代の溌剌とした演奏。- ここから「世界のオザワ」の歴史が刻まれていくのである。
- 元々、ボストン響は、優しく繊細な弦を中心としたフランス音楽的アプローチが特色だったが、小澤が重厚なドイツ系音楽にも対応できるよう大改革を施したらしい。マーラーにハマっていた頃の思い出の1枚です^^
- アーティスト: 小澤征爾,武満徹,トロント交響楽団,鶴田錦史,高橋悠治,横山勝也
- 今回の連載に触発されて衝動買いした作品。
- 初の常任指揮となったトロント交響楽団で収録した武満徹の現代音楽。
- 外国人にとっては未知の楽器である琵琶、尺八の日本の名手が参加。
- モロに前衛音楽です。私の音楽理解度を超えているのでコメントできませぬ。
- ただ、和楽器と洋楽器の邂逅というべきか、重なりあった音色の響きが感動的です。
- アーティスト: ドヴォルザーク,小澤征爾,ヨーヨー・マ,パールマン(イツァーク),フィルクスニー(ルドルフ),ボストン交響楽団
- 小沢征爾指揮とは知らずに購入したCD。
- ドヴォルザークと云えば「新世界」しか知らなかった小生にとっては、魅惑の楽曲集。
- ヨーヨー・マ(チェロ)、パールマン(バイオリン)、フィルクスニー(ピアノ)の稀代の名手を迎えてのライブコンサートの収録だが、クラシック素人の小生でも感動しました!
- すべての音符が、身体の芯に溶け込んでくようである。
チャイコフスキー:弦楽セレナード/モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジー
- アーティスト: モーツァルト,チャイコフスキー,小澤征爾,サイトウ・キネン・オーケストラ
- 意味不明の楽団名と思っていた「サイトウ・キネン・オーケストラ」が「斎藤記念楽団」だと、今回の連載でようやく知った。小澤氏の桐朋学園時代の師匠であり恩師の齋藤秀雄の没後10年に催されたメモリアル・コンサートが契機となり発足したオーケストラである。
- 子供の頃から親しんだチャイコフスキーのメロディなのだが、全く別の魂を持ったような壮大な規模の演奏で胸に迫って来る。とにかく、弦のハーモニーが美しく聴き惚れます。
- これが、日本のオーケストラでも、その能力を最大限引き出す指揮者の魔術なのかもしれない。
プライベートの彼の一面で云えば、長男が俳優の小沢征悦くらいしか印象になかったが、酒と女にまつわるエピソードも多く掲載され、非常に興味深く読ませて頂いた。征悦の母が、実は小澤氏の2番目の妻であり、当時の売れっ子ファッションモデルだったなど知る由もなかった。
小沢征悦(確かに似ている)
妻・入江美樹(1969年結婚〜美女と野獣と揶揄されたそうだ)
「指揮者にとってオペラとシンフォニーは、車の両輪」と恩師カラヤンが述べた境地に、小澤氏も辿り着く事になる。2002年からウィーン国立歌劇場の音楽監督に就任。 不肖私めは、その境地には遠く及ばない。長い交響曲を聴くだけでぐったりするのに、3時間超や半日続くオペラを愉しむ力を、未だに持ち合わせていない。女性ヴォーカルは滅法好きだが、クラシックの声楽の理解度は低い。
「もっともっと好きな音楽の裾野を広げたい」と思う今日この頃です
日本人として初めてウィーン・フィル・ニューイヤー・コンサートの指揮者に抜擢された2002年の模様
そういえば、2月の「私の履歴書」は市川猿翁が連載中。こちらも楽しそうだ
「DACで拡がるピュアオーディオの世界」&チョン・キョンファとYES [素人の扉〜Jazz&Classic〜]
先日、取引先の音楽マニアの方のご自宅に招待される幸運に恵まれた。初めてお会いした時から、音楽談義で意気投合した彼の名古屋の繁華街にある細長い自社ビルは、事務所と自宅兼用。いつも通う事務所のフロアをエレベーターで素通りし、扉が開けば、なんとそこはワンフロアぶち抜きのAV専用ルーム
彼も、リッチな音楽ファンにありがちなピュア・オーディア派であり、正面の250インチのプロジェクタスクリーンを中心に自慢のLINNのサラウンドシステムが築かれていたのだった。「余裕で我家のクルマより高価」なのは明白である。ステレオ専門雑誌でしか見た事がないような豪華な環境だ。
「社長〜、何考えてんの、この贅沢な部屋は〜」冗談ぽく話しながら、この日の本題となる。このバブリーなオッチャンは、最近、ハイレゾ音源などのPCオーディオに嵌っており、以前「もう、CDの時代は終わったな」などと宣っているのを、私がツッコミを入れたのが、今回のご招待のきっかけとなっていたのだ。
CDからリッピングしてPCに取り込んだ音源と、CDプレイヤーでそのまま再生した場合に、音に違いはあるのか?彼は「明確に違う」と断言し、私は「周波数が同じだから、基本的には変わらんでしょ」と応酬した。事前に私のお気に入りCD3枚を、彼に渡してあり、既にリッピング済み。早々に「聴き比べ」大会開始である。
まず、CDプレイヤーで聴いてみる。
...当たり前だが、良い音だ。比較対象が、転勤手当を原資になんとか20万円で構築した涙の単身宅オーディオシステムだから、致し方ない。それでも、自分としては拘りの組み合わせが価格以上の音を出していると自負していたが...(MYシステムはこちら→http://tsumujikaze2.blog.so-net.ne.jp/2012-05-18)ここまで(たぶん20倍以上)の価格差があっては、比べる方に無理があると言わざるを得ない。
「いやぁ、いいですねぇ〜、凄い、これで十分ですわ」(残念ながら純然たる事実である)
「じゃぁ、リッピングした方に変えますよ」
社長さんが、PCを操作して、ネットワーク・プレイヤーを起動させる...そして、同じ曲が流れるのだが...
「 げっげぇ〜、全然違う音だぁ〜」いつも聴いているソフィー・ミルマンが、目の前で歌っているのだ
「ねっ、どちらが良い音とかは感性の問題だから別にして、同じ音源でこれだけ違うのですよ」勝ち誇る社長様。
彼の主張によると、CDプレイヤーがデータを読み込む過程で機器の性能にもよって差はあるが、必ず拾いきれないデータが存在する。しかし、リッピングしたPC内のデータは、理論的に全く破綻していない。それを同じシステムで再生すれば、当然違う結果になるのは明白だ、と。
何となく納得できる理屈だが、とにかく音の差は歴然としており、リッピングされた曲は生の楽器に近い、ある意味、柔らかいアナログ的な音に変化しているのは、事実のようだ。
その後は、社長のレア・コレクションのクラシックアルバムや、ハイレゾ音源での石原裕次郎を聴いたりと、更に目から鱗のリスニング・タイムが深夜に及び続いたのである。
衝撃の一夜が明け、小生に沸々とオーディオ・オタク魂が蘇る。 東京妻との労使交渉も何とか妥結し、単身ボーナス手当を頂いた私は、時を置かずに、名駅の「大きいカメラ」に向かうのだった。
買ってしまいましたぁ〜大枚5枚。本来なら、これから半年の厳しい単身生活の足しにするべきカネなのだが、ここまで盛り上がってしまったら、止まりません
早速自宅に戻り、Mac Book ProとUSB接続。事前にリッピングしておいたお気に入りのCDコレクションを次々と、更に2年前にダウンロードしてあったキース・ジャレット「ケルン・コンサート」のハイレゾ音源なども視聴する。しかも、このDAC-1000は、PCデータ再生機というよりは、D/Aコンバーターとしての性能が秀逸で、単純にCDプレイヤーと光接続しただけで、既存の音質が飛躍的に向上してしまう『魔法の箱』みたいな奴だったのである。
音色の傾向は以前と変わらないが、まず音像の定位が抜群に良くなった。ヴォーカルが私の正面ど真ん中から聞こえる。エミルー・ハリスの息遣いまでリアルに伝わってくるのだ。定位向上により、各楽器の音の分離が明確になり、以前の平面的な音の拡がりが、立体的に変化した。スピーカーが小型のブックシェル型な為、今までは低音の押し出しだけには少々諦めていた部分があったのだが、これも問題解決。轟くベース音は3倍返しの迫力となった。
感動、感激のひととき。聞慣れた楽曲が、また新たな魅力を帯びて姿を現す。音楽ソースの出来によって差は出るが、特に録音技術の高い(録音が良いという意味ではなく)アコースティック調の曲などには、鳥肌が立つ時もある。ピアノの煌めく響き、シンバルの弾ける刹那、淡いコーラスの中に見える色とりどりの人間の声の美しさ。4万円の我がCDプレイヤーが、諭吉5枚でハイエンド機器に早変わり。狭い小生の部屋だからこそ、広い社長宅とは味の違う音空間が演出される。40年近く聴いている愛しのジェネシス『フォックス・トロット』をCDでかけたら、ぶっとんだ今まで聞き取りづらかった楽器の音まで明瞭となり、音場感が分厚くなった。当時のアーチスト達が表現しようした演奏をリアルに感じ取れた気になってしまうほどだ。
調子に乗って、海外サイトからハイレゾ音源をゲット
CDは当然持っているが、192kHz/24bitの専門的には解らんが、最高品質の音源だぜ。中学時代にカセットテープが擦り切れるほど繰り返し聴いたイエスの名盤『危機』が、40年近く経過してマスターテープ並みの音質で手軽に聴ける時代になった〜またしても感動と衝撃。70年代のブリティッシュ・ロックの偉大さを改めて体感した
ついでに、この蟻地獄のようなピュア・オーディオ世界に引き込んでくれたクラシック好きの社長に感謝の意味を込めて、彼が熱狂的に支持するヴァイオリニストのCDもゲット、リッピングして聴いてみる
- アーティスト: チョン・キョンファ,チャイコフスキー,シベリウス,プレヴィン(アンドレ),ロンドン交響楽団
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2012/02/22
- メディア: CD
クラシック素人の小生はもちろん未知のアーチストだったのだが、流石、拘り社長のイチオシだけあって、凄い2枚のアルバムの楽曲は共に超有名曲で、知らずのうちに幼少の頃から脳裏に刷り込まれたメロディである。しかし、彼女がヴァイオリンを弾くと、新しい命を吹き込まれたが如く、クラシック入門のスタンダード曲が心洗われる至高の名曲になるのだ。
チョン・キョンファ・・・ 1948年生まれの韓国のヴァイオリニスト。1967年、有色人種への偏見が残る当時の国際コンクールで優勝。一躍、時の人となるも、師の勧めにより、プロデビューせずに、人知れず技術を磨く事に専念する。1970年、ロンドンでの慈善コンサートに出演した彼女は、アンドレ・プレヴィン指揮の元でチャイコフスキー・ヴァイオリン協奏曲を演奏。公式な演奏会にも関わらず、絶賛の嵐を呼び、遂にメジャーデビューを果たす。その伝説の演奏が上記2枚目のCDに収められている。神懸かり的というよりも、こんな生命力溢れるヴァイオリンの調べを私は他に知らない。巧い演奏者は星の数ほど存在するだろうが、この音色と表現力は希有である。
そんな彼女の当時のTV出演から(演奏は1:40過ぎ)
そして最後はyes,yes,yes〜アルバム「危機」のラストナンバーを30年後に再演(2003年)
数多存在する再結成バンドの中でもYESは、往年の演奏レベルを維持する最右翼だった
高音がいまだに出るアンダーソン、極太BASS健在のスクワイア、そして骸骨と化しても弾き続けるハウ
知らなかったオーディオの進化と魅惑のヴァイオリニストを、教えてくれた社長さんに感謝、感謝
それにしてもピュアAudioの世界は停まる事を知らない〜でも、これ以上深入りしないようにせんと...
神の領域〜アルヴォ・ペルトの世界〜 [素人の扉〜Jazz&Classic〜]
東京オペラシティにて『新世界』を聴く [素人の扉〜Jazz&Classic〜]
- アーティスト: ムローヴァ(ヴィクトリア),メンデルスゾーン,チャイコフスキー,小澤征爾,マリナー(サー・ネヴィル),アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ,ボストン交響楽団
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2005/06/22
- メディア: CD
ハイレゾで聴く「キース・ジャレット」の衝撃 [素人の扉〜Jazz&Classic〜]
『第2回 すみだストリートジャズフェスティバル』回顧 [素人の扉〜Jazz&Classic〜]
晴れて第2回なのだ
我が地元・墨田区の「街おこしキャンペーン」として昨年開催された音楽祭は、 昨今の不景気で連続開催が危ぶまれたが、そこは『下町のど根性』〜金はなくても心は錦〜2回目の開催にこぎ着けたのだ。
元JAZZマニアの私は、街おこしの応援も兼ねて、今年も当然の如く2日間通いました
昨年は、炎天下の中、錦糸町界隈の至る所で行われるライブ演奏をやみくもに女房と共に廻り、正直グロッキー状態に陥った。その反省から、今回は事前リサーチの元、聴きたいアーチストを絞り込むと同時に、妻を自宅待機させる事に成功
今回のテーマは2つ。
①昨年、路上で偶然に出会い感銘したバンド〜横田寛之トリオが、今年も来たら絶対に聴く事
②女性アーチストを極力追っかける事
・・・この2日間をおおざっぱ・順不同に振り返ります・・・
昨年の炎天下とはうってかわって、20日は蒸し蒸しの曇り空、21日は早朝からの雨に悩まされる天候。二日目はその為、屋外ライブのキャンセルが相次いだが、自分のマークした演奏は、ほぼ予定通り聴く事ができた。
「ジャズ」とは銘打っているが、昨年以上に音楽ジャンルの枠にとらわれない、老若男女・プロ・アマ入り乱れての楽しい音楽祭となっていた。
再演!ダニエル・ハーディング『マーラー交響曲第五番』 [素人の扉〜Jazz&Classic〜]
「富樫雅彦」宇宙を奏でた太鼓の神様 [素人の扉〜Jazz&Classic〜]
PALLADIUM(紙ジャケット仕様)(1969年)
- アーティスト:佐藤允彦(P)荒川康男(B)富樫雅彦(D)
- 出版社/メーカー: インディペンデントレーベル
- 発売日: 2006/02/23
- メディア: CD
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スピリチュアル・ネイチャー(1975年)
- アーティスト: 富樫雅彦,渡辺貞夫,鈴木重雄,中川昌三,佐藤充彦,中山正治,豊住芳三郎,田中昇
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2009/05/27
- メディア: CD
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超絶「ユジャ・ワン」の癒し [素人の扉〜Jazz&Classic〜]
Lucerne Festival 2009: Symphony 1 / Piano Cto 3 [DVD] [Import]
- 出版社/メーカー: Euroarts
- メディア: DVD
- 40年後、そのアバドと孫のようなユジャ・ワンとの競演