「増上寺と東京タワー」with Nex-5 [ざれごと写真日記]
週末から関東も不安定な陽気となり、遠出の紅葉狩りは諦めて、本日は都内の近場に散策という事になった。
妻との協議の結果、NHK大河ドラマ『江(ごう)』も終盤を迎え、目的地は徳川家ゆかりの芝の増上寺である。
...と当日、昼近くに目覚めれば、空一面の青空〜秋晴れである。
「もったいねぇ〜、早起きして遠出が出来たのに」と私が思うよりも早く、妻の方は「わ〜いやっと洗濯物を外に干せる〜」と、家族3日分の洗濯に闘志を燃やすのであった
結局、増上寺到着午後3時
この大寺院、仕事上での葬儀の参列で何度か来た事はあるが、プライベートでの訪問は東京に永く住みながらも初めてである。自家用車で入口らしき場所から訳もわからず進入すると、本堂の裏手の駐車場に着いた。通常の参拝客の三門から本堂に向かうルートとは全く逆の経路で歩く事となった。
京都のモミジは絶品だが、東京のイチョウも私は好きだ。
裏手から本堂を望む
正面から本堂と東京タワーを
「お江ブーム」の影響で、境内は多くの観光客で賑わっていた。そのNHK効果により、当寺院も今年に限り、通常非公開の寺宝などが特別公開されている。
まず「徳川霊廟」徳川家6人の将軍と5人の正室が埋葬されている。
歴代徳川家の霊廟と東京タワーの取り合わせ
葵の御紋の御門(洒落じゃ)
本堂でお参りして御朱印を戴く。(修行中のお坊さんらしく、達筆ではない〜大寺院では仕方のない処だ)
本来の入口である三門に廻る。
「初」モノに弱い日本人。当然、長蛇の列だ。
行列と貧乏揺すりが大嫌いの私は早々に諦めモードに突入していたが、
妻曰く「私が並んでてあげるから、アンタは写真でも撮ってらっしゃい」
「おっ〜なんとできた女房 お言葉に甘えま〜す」...能天気な旦那。
満足して行列に並ぶ妻の元に戻ると、彼女の後には誰も並んでおらず、その代わりにポールを持った若いお坊さんが立っている。
妻「拝観受付終了。私がギリギリ最後尾を勝ち取った」
我々の後にも「遠くから来たので、なんとか入れて下さい」とお坊さんに頼み込む何組かの観光客がやって来たが、つらい終業に耐えた僧侶は微動だにしないのであった。
そんな慈悲深い?お坊さんが、割り込み客に目を光らせつつも、行列に並びながら器用に立って写生をしている妻と「お上手ですねぇ」「そんなことないわよぉ〜」などと談笑しているのであった。
(妻がどんな手を使って滑り込んだかは私は知る由もない...中年おんなの色気が通用しないのは確かなのだが)
急な階段を登りきると・・・内部は当然撮影不可だが、こんな感じ
楼上から浜松町方面の景色
「三解脱門」内部の公開は今月末まで。次回が何年後になるかは判らない。
女房様のおかげで、 また冥途の土産がひとつ増えたわい〜感謝
因に、三つの「解脱(げだつ)」とは「むさぼり(貪欲)」「いかり(瞋恚しんに)」「おろそか(愚痴)」だそうだ。いまだ世間の毒にまみれる小生に、極楽浄土の道は遠い
この後、増上寺会館で開催中の茶道具即売会に行きたいという妻の申し出に素直に応じたが、当然ひとつ伍拾萬円の茶碗など買えるわけが無い夫婦が会場を跡にした頃は、すっかり外は夜の帳が落ちていた。
ライトアップされた東京タワーを見ながらティー・タイム。感謝の気持ちで旦那様のおごり
と、突然雲行きが怪しくなり...ポツリ・ポツリと
「ギャー、洗濯物がぁ〜」
自宅に急行したが、時すでに遅し。妻の昼間の2時間の激務は徒労に終わったのであった
「奥様、いつもお疲れさまです」