長崎は今日は雨だった・・・with NEX-5 [ざれごと写真日記]
先週末は、長崎出張だった。
出張とは云っても今回は、業界同業者の年一回の豪華懇親旅行みたいなもので、仕事プレッシャー皆無のお気軽旅行なのである。私位の年代までの営業マンの接待用の「三種の神器」ならぬ「三種の神技」と云えば『ゴルフ・カラオケ・マージャン』であり、このような懇親旅行でも各社がその技を競い合うような古き良き?慣習が、いまだ残っているのである。
夕刻長崎空港に到着するやいなや、『富貴樓』という老舗料亭で「しっぽく料理」を堪能し、そのまま繁華街で麗しいお嬢様達と倶楽部活動へと突入し、締めは「長崎ちゃんぽん」というまさにオヤジモード全開・メタボ指数極限の酒池肉林の一夜だった。
そして翌日は、当然のごとくプライベートではまず行けないようなゴルフ場がセッティングされているのであった。要するに遠隔地に行っても、その土地の歴史や風光明媚を味わうという気はさらさら無いバブル旅行なのだ。流石にリーマンショック以降、その頻度は激減したが、長く先輩達から培われた伝統はいまだ健在である。
不肖私も、とりあえずの遊びは営業上こなすのであるが、「三種の神技」に特別な拘りがある訳ではなく、ゆえにこのパターンは少々食傷気味であり、懇親旅行くらいは自分のペースで遊びたいと考える年頃になってきた。
実は長崎は今回で4回目のはずなのだが、事もあろうにいまだ夜の繁華街とゴルフ場しか知らないのである。
今回に限り「ゴルフコンペ辞退。グラバー邸に行きた〜い」と、わがまま個人行動を決断した。
そして・・・朝起きると.......慣れない決断をした為なのか、雨雨雨
それでもスーツ姿のオジサンは、鞄をタスキ掛けにし、傘を片手に、NEX-5を首からぶら下げてホテルを出発するのであった。
長崎は「坂の街」である。
登り坂での苦戦は、メタボ親爺には火を見るより明らか。
極力、市電・タクシーで少しでも標高の高い所に行き、そこから引力に逆らわないコースを考えた。
市電・石橋駅から「グラバースカイロード」という名の日本では類を見ない斜面エレベーターで、南山手の住宅地の高台まで一気に登る。
南山手レストハウス
ここからは案内板に従って急な階段を下るのみ。
祈念坂
するといきなり...
大浦天主堂
天主堂の裏とグラバー園は目と鼻の先。グラバー園とは、要するに長崎市街を一望できるおしゃれな洋館の集った公園であり、その一角に有名な「グラバー邸」がある。
あの人と幸せになれますように〜パワーストーン願い
今度は、南山手から東山手の住宅地まで、登りを頑張って歩く洒落た洋館を眺めながら...
こんな勾配に保育園が!
ただの坂道なんだが...オランダ坂
ここから思い切ってタクシー利用(とはいっても700円)寺町方面をめざす。
九州には五つの国宝があるが、そのうちの三つが長崎県に存在する。
ひとつは、さきほどの「大浦天主堂」もう2つがこの唐寺の中にある。
崇福寺
「国宝・大雄宝殿」の垂花柱
「国宝・第一峰門」の軒裏の意匠
崇福寺からダラダラと川に向かって歩く。
眼鏡橋
橋のたもとに佇むカステラ屋さんで、お土産を購入。「匠寛堂の佳好帝良」(かすていら)ですよ〜
http://www.shokando.jp/SHOP/g6774/list.html ちょっと奮発の皇室御用達
さすがに腹が減ってきて、目に入った喫茶店へ。昨晩は「ちゃんぽん」を食ったので...注文は...
長崎の影の名物『トルコライス』(トンカツ&ピラフ&スパゲッティの一つ盛り)
腹ごしらえが終わり、また市電に乗って正覚寺下へ、花街跡の丸山界隈を歩く〜長崎ぶらぶら節〜
龍馬も遊んだという料亭「花月」
「中の茶屋」の庭
思案橋
すでにスーツはぐしょ濡れ状態だが、あと一カ所は絶対に行かねばならない。再度、市電に乗車して思案橋を跡にする。
最後の目的地。
原爆落下中心地
午前11時02分(原爆資料館)
長崎平和公園
祈念像
午後6時、長崎空港でゴルフ組と合流。
大雨の為、ハーフで早々と競技を切り上げた彼らは、ゆっくり風呂に入り着替えも済ませ、昼から飲みっぱなしのグダグダ状態だった。
こざっぱりとした格好の酔っぱらい達にまみれ、ひとり私はずぶ濡れのドブネズミ。
ご機嫌な皆に囲まれたドブネズミは、寒さに肩を震わせながらも、秘かに心の充実に胸を張るのであった
つたない写真におつきあい戴き、ありがとうございました。