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石川セリ〜8月の濡れた歌声〜 [〜私の歌姫〜]


ときどき私は・・・SERI(1976年)から名曲『SEXY』(下田逸郎・作詞作曲)

石川セリ・・・1952年生まれ。類い稀なる美声(媚声)とエキゾチックな容姿(ハーフだから当然)で、70〜80年代のニューミュジック界(死語?)を席巻した魔性のヴォーカリスト。知る人ぞ知る井上陽水の奥方でもある。当時の旦那同様、メディアへの露出は極端に少なかったが、業界内外共いまだに熱狂的なファンが多いと云う。
10年間の活動停止後1995年にアルバム「翼」で復活。2004年に大病を患うも、現在も“彼女のペース”で活動中。

CDが存在しない貧乏学生時代、貸しレコード屋で借りた1枚のLP。
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ダビングしたカセットテープを、すり切れる程繰り返し聴いた。

星くずの街で(1981年)彼女の6枚目のオリジナルアルバム

捨て歌無し! 多彩・個性溢れる楽曲群!(松任谷由実、あがた森魚、矢野顕子、杉真理、大貫妙子・・・)
そして・・・セリの魔性のヴォーカル!!!

YouTubeにアップがないお気に入りの曲[音質は落としております]
(中村治雄作詞・作曲) 「トウルル ルルル〜」で悶絶。。。
(大貫妙子作詞・作曲!) 「帰っておいでよ いつでも同じ場所に 待ってる 手をひろげて 星くずの街で 抱きしめて」 じ〜んと来てしまいます。。。

このアルバムを契機に、『石川セリ』は私の憧れの歌姫のひとりとなった。デビューアルバムからすべてを借り揃え、テープに落とし、毎夜のように聴き込んだ。(貧乏時代が懐かし〜)

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冒頭の「SEXY」が収められたセカンドアルバムときどき私は・・・SERI(1976年)も白眉。

デビュー2枚目の新人に、当時のニューミュージック界の最強の楽曲提供者とスタジオ・ミュージシャンが協力。彼女の魅力に早くも取り憑かれた音楽家が、これほど居たと云う事なのだろう。(全盛期の松田聖子状態である。)


珍しくコミカルな曲です。
piano松任谷正隆、guitar伊藤銀次、bass後藤次利、drums村上秀一、chorusシュガーベイブ(山下達郎・大貫妙子・村松邦男) 凄いメンバー! イカ天審査員・銀次先生のギターソロが渋い。

「星くずの街で」以降も快調にアルバムを発表するが、85年の楽園を最後に活動停止、子育てに専念。
この頃までのアルバムは現在は、個別には入手困難。ゴールデン☆ベスト 石川セリ シングルス・アンド・モア等のベスト・アルバムで往時をしのぶしかない状況は残念である。
BOY(1983年)から『SISTER MOON』(森雪之丞作詞・小宮康裕作曲)

1995年、なんと武満徹からの楽曲提供による翼 武満徹ポップ・ソングスで10年ぶりに活動再開。
「あの声」をまたもや聴ける幸福。アルバムタイトル曲は「筑紫哲也のニュース23」のEDテーマになった。

NHK夢・音楽館からCHARAとのコラボ「Moonlight surfer」おしゃべりも愉しいです。

病魔と戦いながら、今でも歌い続ける歌姫〜石川セリ。
青年時代、ウオークマンを枕元に、彼女の歌を子守唄のように聴いた〜私の聖母のような存在〜

永遠のマドンナなれ!

番外編
デビュー曲は藤田敏八監督『八月の濡れた砂』の映画主題歌となった。
さすがにリアルタイム(1971年)では観られなかったが、何年後に何処かの名画座で「藤田敏八特集三本立て」かなにかで観賞した。とにかく危ない映画で、穢れを知らない未成年は、ドキドキしっ放しだった。当時は、その歌手の存在を意識できなかったわけではあるが・・・
リクエストにお応えして・・・

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Emmylou Harrris〜濡れたハスキー・ヴォイス [〜私の歌姫〜]

Wrecking Ball

Wrecking Ball

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Asylum Records
  • 発売日: 2008/04/14
  • メディア: CD
  Daniel Lanois プロデュースに惹かれ、singerの予備知識無しの状態で購入したCD。 

1曲目からぶっ飛んだ!痺れた! 私の90年代最強のアルバムのひとつとなった。

Where Will I Be(1995年) [バック・ミュージシャンも凄い!]

ダニエルの七色に弾けるピンポン球のような浮揚感溢れるギターをバックに、哀愁漂う女性ヴォーカルが時に切なく、時に力強く語りかける。掠れるハイトーンは、夜空から零れ落ちる星屑のようだ。度が過ぎれば「猥雑な声」に成りかねない瀬戸際のハスキー・ヴォイスに、私は虜になった。

Emmylou Harris エミルー・ハリス  1947年生。すでにアメリカでは、グラミー賞常連の女性カントリー歌手。このアルバムで、ロック色を取り入れた新境地に突入したと云う。天才Danielとの邂逅が奇蹟の作品を生んだ。(因に、彼女はこの時点で48歳!)

知らなかった・・・私にとってカントリー歌手と云えばジョン・デンバーだけだったから。

1975年に黒髪の美少女でデビューした彼女は、数々の名曲カバーを独自の解釈と類い稀な美声で、カントリー界に新風を送り込む。
80年代、銀髪に染めた大人の女は、リンダ・ロンシュタット、ドリー・パートンとtrioを組み、更にファン層を拡大。(このアルバムも絶品!Trio
その後、妖艶な銀狐と化した彼女は、「男は芸の肥」とばかり、次々と男(共演者)を喰っては捨て、華麗な男性遍歴(一流ミュージシャンとの共演)を繰り返す事により、独自の音楽世界を構築していくのである。とにかく、彼女の過去の共演者の豪華な事!(古くはグラム・パーソンズ、アルヴィン・リーからボブ・ディラン、リトルフィート、ニール.ヤング、ザ・バンド、ウィリー・ネルソン、エルビス・コステロ〜きりがない)あの容姿と歌声では、言い寄らない男の方が確かにおかしい。ダニエル・ラノワとの「Wrecking Ball」の後、ダニエルの弟分のマルコム・バーンをプロデューサーに迎えてのRed Dirt Girlが大ヒット。米音楽界の大御所としての地位を確立する。最近では、マーク・ノップラー(ダイアーストレイツ〜money for nothing懐かしぃ〜)と組みAll the Roadrunningを発売。還暦を過ぎても、彼女の魔性の歌声は健在である。最新作All I Intended to Beも素晴しい出来です。

では、彼女の年代別セレクション

『Tulsa Queen』(1977年)南沙織ではない! ギブソンSJが似合う女。

『To Know Him Is To Love Him』(1987年)キャンディーズではない!

やはりこの時代が一番好きだ。こんな女となら一緒に地獄に堕ちてもいい〜
『Wrecking Ball』(1995年)ニール・ヤングのカバー ダニエルのfirebirdも詠う。

大御所の貫禄〜祝!還暦 デジタルだと皺も目立つが素敵なおばさま。
『For No One』(2007年)ビートルズのカバー

日本では全く人気がない彼女。(Wiki日本版は未登録)
カントリーという古い枠組みから、その精神性は奥に秘めつつ、独自の感性で幅広い音楽ジャンルに解き放した高い芸術性と、この類い稀なる歌声を、もっと多くの人に聴いてもらいたいものだ。
番外『Maker』(ダニエルのカバー)Emmlyou+Spyboy (1998年)  もの凄い演奏!!!

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Cocco『エメラルド』 新生こっこの集大成! [〜私の歌姫〜]

 「クムイウタ」との衝撃の出会いが12年前。

 時に優しく・時に激しく胸に迫るヴォーカル、多彩な楽曲と詩情性、70年代ブリティシュ・ロックを彷彿させるサウンド。私の音楽的感性に直撃!「崖っぷちの危うさと美しさ」は、キング・クリムゾンの「レッド」と重なった。「凄ぇバンドが現れた!」と絶賛だったが、Coccoとはバンド名ではなく、沖縄出身の女性歌手の名前であったのだ。
実はこのアルバムは、パチンコの景品として「JALのCMソング収録」と特異なジャッケットに惹かれて何となく交換したもので、予備知識ゼロ。まさしく「出会い」とは、こんなものだ。

 ロック親爺は年甲斐もなく嵌りましたよ。伝説のサイト「赤い雨露」を隅々まで熟読。2001年の大阪城ホールでのコンサートでは、圧倒的女性客の中、会社帰りのスーツ姿で一人感動しておりました。その直後、音楽活動休止。

 復帰後の彼女は変わった。精神病質的素材としてのマスコミからの扱いも音楽業界の利益主義も飲み込んで、1人のアーティスト(表現者)として覚悟を決めて帰って来たようだ。ただ、孤高の表現者が、必要以上に周囲(世間)に溶け込もうと明るく振る舞う様は、正直寂しかった。復帰直後のサウンドにも現れている。「危うさ」が失くなると共に「妙に浮ついている」のだ。気持ちがあっても、なかなか体が言う事を聞いてくれないもどかしさのような。 徐々に私のCocoo熱は醒めていく・・・

 復帰後約5年。3枚目のアルバム「エメラルド」
エメラルド(初回限定盤)(DVD付)

エメラルド(初回限定盤)(DVD付)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2010/08/11
  • メディア: CD





 感動、鳥肌!!!あの音が、ひとまわりもふたまわりも大きくなって帰ってきた。

 まず、サウンド面。復帰以降、Coccoサウンドの中核を担っていたプロデューサー兼リード・ギターの長田進の名が消えた。(1曲目のアコギのみ)彼のエッジの効いたE・ギターは、巧いのだが、Coocoの声質に合わないし、とにかく主張し過ぎ。(超個人的趣向による見解)特に復帰直後の無理に明るくはしゃぐ彼女の声と、切れすぎるギター音の組み合わせは、私を萎えさせた。(テクのあるギタリストがプロデュースするとろくな事はない。彼らは目立ちたがりだから)デビューCoccoの成功は、溢れ出る彼女の「うた」を、音符の書けない彼女に代わって、コテコテ70年代R&B原点の根岸孝旨が、ROCKに昇華させた事にある。それも、少々レトロなハード・ロック指向で。(とはいえ、長田と根岸はユニットを組んでいるのだが)歪んだ重量音をバックにCoccoが澄んだ歌声で、激しく哀しい詩を紡ぐ。初期の名盤は、彼女の素の歌を根岸の感性というフィルターを通して完成された、まさに二人の邂逅による奇跡的な作品である。
 今アルバムは、その骨太ギター音に戻り、初期の破綻スレスレのアンサンブルに回帰。この爆音の中で、Cocco隊に定着したドラムスの椎野恭一(AJICOが懐かしい〜)が、これまたセンス溢れるビートを刻む。堀江博久のkeyboadsが色を添える。そして、一番の目玉はプログラミングの多用である。初期はストリングスを上手く活用していたが、「打ち込み系」とCoccoという対極(デジタルとアナログ)同士の調和は、新鮮な驚きである。歌唱自体も初期の荒削りから進化。昔の絶叫が、ハイトーンをコントロールした「歌」にする技を会得したようだ。とにかく、強き力を取り戻した、伸びやかな歌声に聞こえるのは私だけだろうか?

 楽曲面では、Cocco初のセルフ・プロデュースだけあって、彼女のアイデンティティーを多種な手法で表現している。復帰後の幅広いミュージシャンとの交流と音楽遍歴が、彼女の音楽センスを創作面でも開花させた。沖縄民謡は言うに及ばず、各国の民族音楽から昔の歌謡曲風、HIP・HOP系まで、欲深いまでの吸収力!音楽の垣根に下手な拘りも持っていないだけに、以前より遥かに多彩な楽曲群になっている。類い稀な才能を持つ「うたうたい」が、見事プロの「音楽家」に脱皮した感。

 作詞は、初期の悲痛感は影を潜め、日本語と英語のちゃんぽんの詞は作らないという拘りは無くしながらも、「ことば」の持つ力を大事にしているのは昔のまま。アイロニックな詞も健在。毒はあるけど昔の血なまぐささが無い。ウチナーグチの多用と純文学的指向が更に強くなっている。すべての詞が、どこかの”絵本”のキャプションに、そのまま使われても良い位の完成度。

 初期の危うい美しさは消え失せたが、「この汚れた水の中でも生きる」という覚悟と自信。「凛とした美しさと逞しさ」を湛えた作品である。5年間の迷いは、これだけ彼女を「音楽人」として成長させた。

 
 私のCocooの最高傑作となった。


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藤島美音子〜Swinging Popsicle〜 [〜私の歌姫〜]

 我が最愛のDIVA(歌姫)


ポプシが昨年、新譜をリリースしていた事を知らず、気づいた頃には、入荷1ヶ月待ちという状態。昨日、ようやく届いた『LOUD CUT』を、まさしくラウドで聴いてみた。 

2年ぶりのポプシ・サウンド!「あぁ、なんて気持ちのいい音なんだ。

久しぶりの美音子のヴォーカル「あぁ、なんて気持ちのいい声なんだ。」     

Swinging popsicleが国内最高級のギター・ポップ・ユニットであり、藤島美音子がJポップ界において最上かつ希有な存在の女性ヴォーカリストであるのを再認識した。 


☆超個人的「藤島美音子」ヴォーカル分析      

  1. 「サ行」が鼓膜に優しい 「タ行」が甘くて“ジン”とくる 清楚!
  2. メロディーに乗っている。ひとりよがりのhiphop系・エセゴスペルと一線を画する。
  3. ハイトーンをぎりぎりで包み込み、決して耳障りなシャウトのように破綻しない。 
  4. 息継ぎが色っぽい 明瞭な語尾
  5. 要するに圧倒的に声域が広いはずなのに、「人類」が一番心地良いと感じる音域で、素直に歌う。                     
10年前。HMVの視聴コーナーの「神の声を聴け!」というpopが掲げられたシングルCDrememberで私は一目惚れならぬ一聴惚れであった。決して神の声とは思わなかったが、要するに藤島の声質と私の感性が完全シンクロしてしまった訳であり、まさに理想の恋人との邂逅であった。こんなに優しく、出しゃばらず、心地よく、されど芯のある女(声)はいねぇ。すぐさまアルバムSunny Silent Park e.p Swinging Popsicle Fennec!(超名盤) を買い揃え、毎夜ミネコの子守唄状態が続く。その後、劇的にサウンドが昇華したtransit感極まり、2年前のGo onで悶絶するのであった。
そして今作!PCゲームBGMコンセプトアルバムらしいのだが、まさにポプシサウンドの魅力満載!パワーアップしたギターアンサンブルは、さりげない隠し味を織り込みながら、ギター本来の楽しさを主張。カッティング・リフ・ソロ~EG・AGの掛け合わせが何とも気持ち良い。そして変わらぬ藤島の“さりげなく、力強い”ヴォーカル。①の躍動感、ギターが快適な②、ポプシ原点ロック④、泣ける⑤~⑥⑦包み込むようなロングトーンの藤島〜白眉は、初期のリメイク曲⑨⑩.NONO MIXの為、藤島の声が脳内ど真ん中で染み渡る。彼女愛聴のファースト・キッス(エディー・リーダー) を彷彿させる。リマスター⑫は私のお気に入り~偏愛するサ・タ行の発音が多くて幸福になります!

『歌えて、踊れて、泣ける、最高のROCK BAND』swinging popsicleは健在であった!!!
こんな最高のバンドが、いまだにブレイクしないのが不思議でならない。事務所・レーベルの無力・無策ゆえか、はたまた地味なメンバーの性格によるものか。(ソニーの庇護を離れた時点で彼らは、進むべき方向を決めたようだが・・)とにかく、新盤がすぐ在庫切れ(売れ過ぎた訳はない)、初期の名作はほとんど廃盤の為、入手困難。こんな状態だけはなんとか脱却し、多くの音楽ファンにポプシ・ミュージックと藤島の声に触れ合う機会を増やして欲しいと思う。
「そんな事は我関せず」風に、マイペースで音楽活動を続けるポプシがまた、魅力ではあるのだが・・・

 
LOUD CUT
   1.Perfect Loop (スマガスペシャル OP)
   2.SLOW STAR(スマガ OP)
   3.Good Time
   4.UN-K.O.〜Our Day Will Come〜
   5.くるり 桜 ひらり(Swinging Popsicle Ver.)
   6.静寂と流星
   7.Meet U
   8.Tragedy in your brain
   9.Let Me Fry
  10.Aftergrow
  11.I just wanna kiss you
                                              12.スノーイズム
                                              13.哀しい調べ
                                              14.Go on
※ジャケット中央が藤島であるが、このような可愛いぶりっ子ではありません。実物はもっと素敵な大人のオンナです。

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