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 『ニューヨークの巴里夫(パリジャン)』 [上映中飲食禁止じゃ!]

 
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監督:セドリック・クラピッシュ
 
キャスト
 
ロマン・デュリス オドレイ・トトゥ 
セシル・ドゥ・フランス ケリー・ライリー サンドリーヌ・ホルト
 
 
大学時代、30歳と、ダメ男グザヴィエを主人公に描いてきた群像劇『スパニッシュ・アパートメント』『ロシアン・ドールズ』の続編。時を経て、40歳になったグザヴィエ役をロマン・デュリスが続投。前作同様セドリック・クラピッシュが監督を務め、家庭も仕事も行き詰まってしまったグザヴィエが失意の底から這い上がる様をユーモラスに綴る。(ぴあ映画生活より) 
 
今年の一本目は、帰省中に渋谷で妻とのおフランス映画鑑賞で始まりました。
個人的には「毛皮のヴィーナス」or「ゴーン・ガール」という選択肢もあったが、エロエロもしくは夫婦の愛憎サスペンス劇では、新春ムードぶち壊しの危惧があり、涙を飲んで終映間近のコメデイ風の作品を選んだ。
それが何と、この判断が功を奏し、夫婦仲良く楽しい映画鑑賞で新年を迎えました( ̄ー+ ̄)
 
3部作の最終章という作品であるが、初作(2001年)前作(2005年)とも未見。それでも十二分に楽しめる構成内容になっている。フランス語の原題は意味不明だが、英訳「Chinese Puzzle」から窺われるように、ダメ男の女性関係が、グチャグチャのパズルのように入り乱れ、同じ男としては冷汗をかきながらも、笑わずにはいられないおフランスらしい洒落たラブ・コメディに仕上がっている。
 
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前作で、熱愛の末に結ばれたグサヴィエ(ロマン・デュリス)とウェンディ(ケリー・ライリー)。
その10年後の設定で、この第3作がスタートする。二児にも恵まれ、パリで幸せ一杯に暮らす夫婦だが、徐々に亀裂が生じて来る。元来、グサヴィエは天下無敵の優柔不断な性格の上、収入が安定しない売れない作家。
 
そして、愛する女性?との子供を欲しがっていた大親友のイザベル(セシル・ドゥ・フランス)の頼みを、グサヴィエは二つ返事で快諾してしまう。なんとレズビアンであるイザベルに精子提供するのである。
 
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その事実を、無神経にも妻に正直に告白するグサヴィエ。夫婦関係崩壊は決定的となり、ウェンディはニューヨーク出張中に芽生えたロマンスを成就する為、子供を連れて夫の元を去って行くのだった...
 
この超いい加減男をロマン・デリュスがいつもながらの飄々として演技でコミカルに魅せる。病院のトイレで精子を放出するシーンなど、貞淑?なる我が妻も腹を抱えて笑っておりましたぁ[がく~(落胆した顔)]
 
常に場当たり主義だが、熱い父性は抑えきれないグサヴィエは、子供会いたさにイザベルを追って単騎ニューヨークに乗り込む。英語は片言、金無し、職無しの彼が頼りにするのは、無事赤ちゃんを出産し、同じニューヨークで新婚?生活を送るイザベル。
 
ウェンディとの子供の養育権争いを対等に戦う為に、見知らぬ国で悪戦苦闘する元夫の姿は、情けなく憐れなはずなのだが、彼が必死になればなるほど面白さが増して来る構成は、脚本の力と、やはりロマン・デュリスの個性に拠る処大である。
 
アメリカ永住権獲得に向けて、見知らぬアメリカ国籍の中国人女性と偽装結婚したかと思えば、パリから出張でやってきた元彼女と焼け木杭に火が点いてしまい、更にイザベルの浮気トラブルにも巻込まれて、まさに人間関係ぐちゃぐちゃに入り乱れる中でのグサヴィエ孤軍奮闘の大活躍???
 
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この元彼女マルティーヌ役がオドレイ・トトゥ。シリーズ第一作で、グサヴィエは大学時代から付き合っていた彼女を振ってウェンディに乗り換えた経緯が描かれているらしいが、10年以上経ってお互いバツイチの子持ちの立場で、再び燃上がる炎〜というより成り行きで結ばれた大人の恋というべきか〜この局面も笑えます[わーい(嬉しい顔)]
 
アメリ(2001年)』でコケティシュな魅力全開だったオドレイが実に良い雰囲気を醸し出している。まさにあけすけな大人のオンナの色気は、決して下品にならず、実に爽やかなイヤらしさは、彼女の真骨頂かもしれない。
 
ムード・インディゴ うたかたの恋(2013年)』に続いてのロマン×オドレイのコンビ復活となった訳だが、今作を観ると、やはり二人は悲劇より喜劇が似合う俳優だと感じる。
 
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ラストシーンは、コメディお決まりのハッピーエンドだが、ここまでハチャメチャな展開をしつつも、どことなく品位を保って楽しく見せるのがフランス産の素晴しさ。若いカップルのデートにはオススメの一本[exclamation]
 
えっ、熟年カップルには...
だらしないその場しのぎの亭主を再認識させる、観賞後の女房の視線が少々痛い映画でもございました(^▽^;)
 
 
 
 

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シルフ

遅ればせながら明けましておめでとうございます。
本年もよろしくです♪
by シルフ (2015-01-09 07:46) 

ゆうみ

遅くなりましたがあけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
by ゆうみ (2015-01-09 12:28) 

non_0101

夫婦で観る年始1作目に「ゴーン・ガール」を選んだ友達は
面白かったけどこれは夫婦で語り合わなくてはと話しながら帰宅したそうです(^^ゞ
by non_0101 (2015-01-11 12:10) 

つむじかぜ

> シルフ 様 ゆうみ様 
こちらこそ、本年もよろしくお願い致します^^

> non_0101 様
我が夫婦では「ゴーン・ガール」は危険かもしれません(・・;)



by つむじかぜ (2015-01-14 02:00) 

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