「ローマでアモーレ」 [上映中飲食禁止じゃ!]
監督・脚本:ウディ・アレン
撮影:ダリウス・コンジ
キャスト
ウディ・アレン ロベルト・ベニーニ アレック・ボールドウィン
ペネロペ・クルス ジュディ・デイヴィス ジェシー・アイゼンバーグ
グレタ・ガーウィグ エレン・ペイジ アレッサンドラ・マストロナルディ
アリソン・ピル ファビオ・アルミリアート アントニオ・アルパネーゼ
娘がイタリア人と婚約した音楽プロデューサーのジェリー(ウディ・アレン)は、ローマを訪れる。婚約者の家に招待されたジェリーは、浴室で歌う婚約者の父がオペラ歌手のような美声であることに驚く。一方、恋人と同居中の建築学生ジャック(ジェシー・アイゼンバーグ)の家に、恋人の親友モニカ(エレン・ペイジ)が身を寄せてくる。かわいらしい外見とは裏腹に恋愛に対しては積極的な彼女を、ジャックは少しずつ気になり始めていて……(シネマ・トゥデイより)
東京での帰省中、久々に奥様と渋谷で映画鑑賞
こういう場合の作品選択は彼女に委ねる。
SF、ホラー、アクション系が苦手な妻を、亭主のパラノイア的嗜好の作品に無理矢理に付き合わせたら、不測の事態に陥るのは明白なのである。
そんな訳で、今回は健全かつ軽いノリのラブ・コメディを愉しんできました
ウディ・アレン監督の熱心な信者でもないので、彼の作品のすべては鑑賞しておらず、多くは語れないのだが...
彼の描く世界は世相への大いなる皮肉を含んだ粋な喜劇であり、彼が傑出したコメディ作家でありコメディアンである事に世間の誰もが反論はしないのだが、なかなか大ヒットに恵まれない。しかし、彼の作品には世界中の名俳優がこぞって出演を希望するという不思議な境遇の芸術家だ。
人間の剥き出しの本性までもサラリとアイロニーな笑いに封じ込める魔法に、多くの観客はそのまま気付かずに他愛も無く笑って済ます。私もそんな一人に近いかもしれない。要するに天才の描いた真意に、凡人はなかなか辿り着けない。ゆえに小生は、彼の作品は実は苦手な部類なのだが、そんなモンは糞喰らえで、楽しく観られれば良しと割り切って、毎回彼と対峙するのである。
今作の撮影担当は、「ミッドナイトナイト・イン・パリ」と同様のダリウス・コンジ。
ウディ作としては珍しい前作の好評価は、このカメラ廻しが大きく貢献していたと思う。
パリの夜道を幽玄に映し出したカメラは今作も健在で、ローマの街角と香しき女優陣を魅力たっぷりに披露させた。
「トレビの泉」とアリソン・ピル
「ボルゲーゼ公園」とパティ・ペイジ
う〜ん何処の美術館か解らんが、ペネロペ・クルス
トラステヴェレとグレタ・ガーウィグ
ローマ・テルミニ駅とアレッサンドラ・マストロナルディ
と、まぁ、ローマ観光案内よろしく、名所と名モデルとの秀逸なカットが目白押し
そしてウディ作品の特色は、彼自身が俳優として出演すると悪ノリ度が増幅され、コメディがパロディと化す演出
ご当地イタリアの名優&コメディアンのロベルト・ベニーニも全開
極めつけは本物のオペラ歌手ファビオ・アルミリアートにこんな格好で歌わせる
物語は、4つのストーリーが交差する事もなく面白可笑しく展開する毎度の取り留めの無いウディ節
私達夫婦は美しき映像と軽い笑いの渦に包まれていくのでした...めでたし、めでたし
しかし、冷静に振り返ると男女の恋の脆さ、危うさ、不思議さをたっぷりと描いた恐ろしい作品でもあるのですね。
隣にいる女房が、一生自分の女である保証など何もないのだ...と一瞬、背筋が冷たくなりながら、真っ昼間からビール片手にご機嫌の五十路女を眺めるメタボ親爺でございました
うちの奥方はSF、ホラー、アクションものが好きなんてすよ。私はどちらかと言えば苦手で…(^O^;)
by KEI (2013-08-01 01:24)
> KEI 様
夫婦の感性が違うのも長持ちの秘訣と、思ったりの今日この頃です(^▽^;)
by つむじかぜ (2013-08-02 01:39)
こんにちは。
お洒落なデートですね~♪
この作品を夫婦で楽しく観られることこそが仲良しの秘訣ですよ☆
by non_0101 (2013-08-04 11:54)
> non_0101 様
確かに若いカップルには「ん〜?」でしょうが、熟練組には「ニヤリ」の映画ですね^^
by つむじかぜ (2013-08-05 01:27)