SSブログ

『忍たま乱太郎』 [上映中飲食禁止じゃ!]

実は観たかったんだ、これ。
131098222152913420267_nintama_wall1_1024x768.jpg

監督:三池崇史
原作:尼子騒兵衛
脚本:浦沢義雄
撮影:北信康
美術:林田裕至
音楽:池瀬広

キャスト:加藤清志郎 平幹二朗 寺島進 三浦貴大 山本耕史 古田新太 杏 中村玉緒 柄本明 石橋蓮司
山本裕典 石垣佑磨 竹中直人 中村獅童 壇れい 谷原章介 鹿賀丈史 松方弘樹 林遼威 木村風太

時は戦国時代。先祖代々、ヒラ忍者の家系に生まれた乱太郎(加藤清史郎)は、エリート忍者をめざして忍者の学校<忍術学園>に入学するが、クラス分けされたのは成績がいまいちの“一年は組”。戦で親を亡くしながらも逞しく生きるきり丸(林遼威)や、堺の大貿易商の息子しんべヱ(木村風太)ら個性豊かな仲間たちと一緒に、毎日勉強に励むのだが、なぜか追試や補習ばかりだった。そんなある日、忍たまの仲間が暗殺者に狙われる羽目に……。仲間を助けるには、プロの敵忍者たちと勝負しなければならない。その方法は、足の速い乱太郎にはもってこいの勝負だったのだが……。
 
三池監督作品が、結構好きです[ぴかぴか(新しい)]
「十三人の刺客」は、三池氏にしては珍しく“マジメ”に造り過ぎていて、私自身は違和感を感じざるを得なかった。
彼の真骨頂は、「くだらなさ」への本気の拘りであり、一部の識者から粗製濫造・悪のりと批判されようが、徹底した大人の遊びへの探求に、私は毎回拍手を送るのである。ゆえに世間の評価は常にまっ二つであるが、私は彼を日本B級映画の帝王として崇めている。

2005年の妖怪大戦争 DTSスペシャル・エディション (初回限定生産) [DVD]では、当時の子役NO.1の上木隆之介を主役に、大俳優陣を特殊メイクと着ぐるみで妖怪化させる悪巧み。世間の失笑と賞賛を浴びた迷作であったが、今作品もコンセプトはその延長線上にある。本領発揮である。
現在の名子役・加藤清志郎をメインに、時代劇の名優から旬のイケメン俳優までを、コテコテのアニメキャラに戯画化した。「忍たま」が、忍者の卵という意味さえ知らなかったのだが、このNHK長寿アニメの大作を、見事な位「くだらなく」忠実に実写化したのが本作である。

そういう内容なのでストーリー自体の巧拙を吟味するよりも、私は数々の名優達の魅力を▲200%ほど地に貶めた見事なパロディの寄せ集めとして多いに楽しんだ。

「こんなシーンで使うか?」みたいな予算無駄遣い連発のCGの多用は、大変小気味良い。マトリックスばりの特撮を、ハリボテの背景で行う憎いアンバランス演出。忍術学校の学食でラーメンを啜る乱太郎達〜時代考証一切無視。かと思いきや、戦闘シーンでの殺陣の秀逸さ(なにげに凄い[exclamation])そして、「大俳優陣にここまでやらせるか〜」というショート・コントの数々。平幹二朗に、犬のウンコを踏ませられるのは、三池氏しかいないであろう[むかっ(怒り)]
個人的には、カリスマ髪結い・斎藤幸隆を演じた鹿賀丈史に爆笑&拍手。

20110520150105_07_400.jpg

こんなくだらない映画に喜んで出演する俳優達こそ、三池監督が支持させる原動力であり、三池イズムを理解する芸術家達なのだと思う。
三池氏曰く「成長しなくていい、何かができるようにならなくていい。だから、感動するような映画にはしない。なんじゃこれは!でいい。現場の俳優やスタッフ一人ひとりと楽しみ、原作者と楽しみ、それを自分の喜びとできるか。それができれば観客にも楽しんでもらえるはず。」(日経新聞より)
そして、製作の極意は「子供がウソとわかるウソしかつかない。」なのだそうだ。確かにラーメンやカレーライスが出て来ても、小判や火器は戦国時代に実在したモノが使われいる。

一切手を抜かず、真剣に「くだらなさ」を追求する彼らに、私は感動を覚えてしまう極上B級エンターテイメント作品であった。





おまけ
主題歌が、いいですよ〜[手(チョキ)]元気が出る歌詞です[exclamation×2](NHKアニメからヒカルGENJIが歌うオリジナル)


人気ブログランキングへ

nice!(11)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 11

コメント 4

Labyrinth

(^_^)ノ ふふふ こちらも要チェックでしょうか ^q^
by Labyrinth (2011-08-09 07:30) 

つむじかぜ

>Labyrinth様
たまには、こういうのもお楽しみ下さい〜(〃⌒ー⌒〃)ゞ
by つむじかぜ (2011-08-11 00:17) 

non_0101

こんにちは。
実は私も気になっているのですけど、夜の回が無くてなかなか観られないのです~
暑い夏に劇場で涼しむにはいいかなとか考え中です(^^ゞ
by non_0101 (2011-08-12 08:44) 

つむじかぜ

>non_0101様
おっしゃる通り、子供に合わせた時間帯の上映が多いですね。
私は休日に、オヤジ独りで観に行きましたが(・・;)
しかし、この笑いの深さは、大人じゃないと解らないと思うのです!
by つむじかぜ (2011-08-17 16:15) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。