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Stevie Nicks〜我が潤わしのダミ声〜 [キューティー・ブロンド病棟]

Big Nameではあるが、この歌姫を語らずにはおけない。

Stevie Nicks ステーヴィー・ニックス〜言わずと知れたFleetwood Macのヴォーカリストであり、アメリカを代表するシンガーソングライターである。

少年期、硬派ハードロック一辺倒であった私は、ラジオから流れた当時米ビルボード・ナンバー1に輝いた1曲に金縛りにあってしまった。


美しいメロディーラインに絡み付く柔らかいE・ギター、Bass・Drumsのリズム隊のシンプルだが明確な音色。
男女の見事なハーモニー。そして何よりもリードヴォーカルの存在感あるハスキーヴォイス。
当時の私には、完璧なダイヤモンドの輝きを放った1曲に聴こえた。

早速アルバムを購入。
Rumours: Expanded & Remastered
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安い輸入盤LPなので、ライナーノーツもなく歌詞カードのみだったが、ジャケ写真の小柄なブロンド女性の姿に更に釘付け・・・ほ、惚れた[ハートたち(複数ハート)]
彼女こそ「Dreams」を書き下ろし自らヴォーカルをとった女性・・・Stevie Nicksだった。
(実は私のキューティー・ブロンド病(金髪愛好癖)の端緒は彼女であり、後日Goldie Hawnに出会う事により、完全に発病するのであるが)
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Fleetwood Mac〜1967年、ドラムスのミック・フリートウッドを中心に結成された英国のブルースロック・バンド。初代ギタリストのピーター・グリーンが奏でる「ブラック・マジック・ウーマン」(後にサンタナがカバーし大ヒット)は名演だ。
その後度重なるメンバーチェンジを繰り返し、(余談だが1970前半のボブ・ウェルチ在籍時も個人的にはお気に入り)1974年ミックはフロントマン(リードギター&ヴォーカル)にアメリカで男女デュオで活動していたリンジー・バッキンガムを迎え、活動拠点をカリフォルニアに移す。
当時のリンジーのデュオのパートナーがスティーヴィーであり、どちらかというと彼女はリンジーのおまけとしてバンドに加入した経緯である。

・ミック・フリートウッド(ドラムス)
・ジョン・マクヴィー(ベース)
・クリスティン・マクヴィー(キーボード&ヴォーカル)
・リンジー・バッキンガム(ギター&ヴォーカル)
・ステーヴィー・ニックス(ヴォーカル)
(ちなみにジョン&クリスティンは夫婦、リンジー&スティーヴィーは恋人同棲中)

この新ラインアップで
Fleetwood Mac
ファンタステック・マック」を発表。全米で大ヒットを収める。
上記の「噂」はこのメンバーによる2枚目のアルバム。
筋金入りの英国ロックのリズム隊を基盤に、ウエスト・コーストの爽やかな風が吹き捲くる。
リンジー・クリスティン・スティーヴィーの三者三様のソングライティングとヴォーカルは、作品全体に絶妙のバランスを醸し出す。
また、リンジーはギタリストとしての技術のみならず、細部に亘る緻密な楽曲のアレンジ等でプロヂューサーとしての実力も遺憾なく発揮した。
しかし何と言っても、1アルバム中2,3曲しかリードヴォーカルを担当しないスティヴィーの歌声が、私のとっては垂涎の1曲となるのである。

『ん〜スティヴィーは既に他の男のモノだったか〜悔しい[ちっ(怒った顔)]
当時はミュージック・ビデオもライブ映像もなく、歌声と僅かなジャケット写真だけで恋い焦がれた女性に妄想は膨らむ一方だ。
思いあまってデュオ時代のアルバム「バッキンガム・ニックス」も購入。

00-BuckinghamNicks-1973-Cover1.jpg
このジャケット写真もきわどいなぁ〜


作品自体は新生Macのサウンドの中核が、このふたりである事を強く印象づける内容。
演奏の洗練度はお世辞にも高いとは言えないが、リンジー&スティーヴィーの音楽感性に満ち満ちたアルバムである。

同時にふたりの仲睦まじい姿が想像され、私のジェラシー度もMAXに達したのは言うまでもない・・・


1977年師走。
ロック仲間からは誰も相手にされず、結局私は独り敢然と日本武道館に向かった。
Fleetwood Mac初来日コンサート。
武道館最上階の最後方席。
黒衣装の豆粒大のスティーヴィーが歌うRhiannonに涙する高校生の姿があった・・・


実はこの頃には、リンジー&スティーヴィーは破局、ジョン&クリスティンは離婚。更にスティーヴィーの薬物中毒、ミックの破産が重なりバンドは空中分解状態。
すでにメンバーの絆が喪失されながらも、その後も作品を連発、ツアーも大盛況に収める処が“プロフェッショナル”たる所以なのだが、ついに1987年「タンゴ・イン・ザ・ナイト」を最後にリンジーが脱退。

Macは完全にスティーヴィー中心のバンドとしてしか成立せざる得なかった。
この頃はMTV全盛期でもあり、彼女の近況も目の当たりにする事が可能。
ようやく、私の手元に帰ってきた歌姫は、往時の「可愛い小悪魔」から「本物の魔女」の如く変貌していたのだった。

ダミ声度もパワーアップ[るんるん]

バンドは2名の新ギタリストを迎え再始動、「ビハインド・ザ・マスク」(1990)で一定の成功は収めるものの、スティーヴィー脱退後は1枚のアルバム「タイム」(1995)を残して実質活動停止状態となる。

と、突然1997年〜10年ぶりに往時のメンバーが再結成ライブ・アルバムを発表。
ザ・ダンス~グレイテスト・ヒッツ・ライヴ [DVD]

ザ・ダンス~グレイテスト・ヒッツ・ライヴ [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • メディア: DVD
このDVDは涙モノだった。いにしえの名曲が、成熟した大人達によるアダルトな演奏。
スティーヴィーもリンジーもこの時点では、お互い違う生涯の伴侶を得て、充実した生活を送っていた。
若き頃、無邪気に愛し合い、そして憎しみ合って別れた二人が時を経て、相手の現在の幸せを讃え合う姿に感動した。
『Landslide』私のリアル恋愛の思い出の曲である。当時、片思いの同級生を想い浮かべた時、この歌が脳裏で自然とBGMとして流れていた。勇気を奮って告白し、彼女とはそれから4年間交際する事になるのだが・・・当然、今の嫁さんではない訳で・・・


リンジーとスティーヴィーの抱擁が、素敵な大人の姿を物語る。
KISSに年甲斐も無く照れる彼女のなんと可愛らしい事。
「Thank You」にお互いの素直な今の心境が窺える。

小悪魔から魔女へ、そして菩薩の如く慈悲に満ち満ちた歌姫の姿がそこにあった。
流れる月日が、スティーヴィーのダミ声をこれほどまでに優しく・柔らかく・力強くさせ、リンジーのフィンガー・ピッキングは、更に深みと哀愁を帯びた音色を響かせるものとなった。

2003年引退したクリスティンを除く4名で「セイ・ユー・ウィル」を発表。
Fleetwood macは、今でもアメリカを代表するロック・バンドとして君臨し続けている。

そして、スティーヴィーは初めてのブロンド歌姫として、甘酸っぱい思い出と共に私の胸の奥に仕舞い込まれているのであった。

最後に幻の名曲と呼ばれたSilver Springs


若い美しい女の元に奔る恋人に向かって歌った曲。二人が破局直後に、スティーヴィーがリンジーに対して書いた未練たっぷりの恐ろしくかつ美しい名作なのである。今、こうしてステージ上で、その二人が見つめ合いながら歌う姿をなんと形容すべきか・・・[るんるん]     
私のあの時の彼女は、今、幸せにしているのだろうか.....


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ぷーちゃん

リンゼイとスティービーが参加した
”ファンタスティック・マック”は、今も好きなアルバムの
一枚です。スティービーニックスの1stソロ、
トムペティとコラボした曲は、最高ですよね♪
by ぷーちゃん (2011-02-10 23:50) 

つむじかぜ

>ぷーちゃん様
「嘆きの天使」ですよね。
Macとは違った小気味良いビートと二人のヴォーカルが
素晴しかったですね^^
by つむじかぜ (2011-02-11 01:52) 

haku

フリートウッド・マックも学生の頃、良く聴きました^^
これが、ブロンド病の発端だったんですね♪
「ブロンド病」ってカテゴリーは作らないんですか?www
by haku (2011-02-11 11:15) 

DEBDYLAN

TOM PETTYのアルバムに収録されてたデュエット曲「INSIDER」が好きです♪

ちなみに僕もブロン好きですw

by DEBDYLAN (2011-02-11 17:20) 

つむじかぜ

げっ! hakuさんに、私が考えていた事を見透かされて
しまった・・・^^;
by つむじかぜ (2011-02-11 19:47) 

つむじかぜ

>DEBDYLAN様
お仲間が増えて嬉しいっす!!!
by つむじかぜ (2011-02-11 19:49) 

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