「スーサイド・スクワッド」 [上映中飲食禁止じゃ!]
もっと下品ではしたない映画だと期待していたが、
意外と真面目な作りで少々肩透かしをくらってしまった...
いきなり、アニマルズ「朝日のあたる家」のギターが響き渡り、否応なしに気分が盛り上がる
世界崩壊の危機が到来。政府は、最強のスナイパーであるデッドショット(ウィル・スミス)や、ジョーカー(ジャレッド・レトー)に夢中のハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)ら、服役中の悪党たちによる特殊部隊“スーサイド・スクワッド”を結成する。命令に背いた者、任務に失敗した者には、自爆装置が作動するという状況で、寄せ集めの悪党たちが戦いに挑む。(シネマトゥデイより)
アメコミの熱烈なるファンではないので、冒頭の『スーパーマン亡き後の世界に〜」という設定に???と、バットマンが登場し、犯罪者を逮捕していく場面が描かれ、更に??? う〜ん難解だ 今春公開「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」未見につき〜
要するに、スーパーマンとバットマンは同世界・同時代に生きていた正義の味方であり、「アベンジャーズ」のヒーロー達とは別世界なのだと、理解するのに少々お時間が... 後から知ったのだが、DCコミックスとマーベル・コミックという出版社の違いが、そのまま映画の世界に繋がっているわけなのだ。
そしてDCコミック系の今作は、正義の味方不在の時代、バットマンらの敵役達が世界を救う逆転の発想の物語である。
そういう設定であるから、悪役のキャスティングは、濃いめの俳優陣だ。
しかし、実は全員、いい性格の奴ばかりなのだ。
明確な主役は存在しない。悪の道に染まった登場人物達は、各々の暗い過去を引きずっており、劇中でそれが明らかにされていく。観客の一人一人は、お気に入りを決めて感情移入すれば良いのである。悪役陣への光の当て方がバランス重視の演出な為、逆に映画全体の抑揚の弱さにも繋がっているのも事実だが...
ウィル・スミスは、この手の配役はベストマッチだ。正義感の強い家族思いの悪党を演らせたら、彼の右に出る者はいないと思わせるメリハリの効いた演技で、ストーリーの流れを作った。
そして、男性諸氏の視線を釘付け〜ハーレイ・クイン役のマーゴット・ロビー
このチョイとムチムチ系ブロンド美人は、小生のツボでもあります
イかれる以前のインテリ女医の姿も良かった。
初見は、隠れたラブ・ファンタジーの名作「アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜」での主人公の初恋相手役だったが、知らぬ間に芸風が広がっていてびっくり
「アバウト・タイム(2013年)」
素顔も堪りません
「ターザン」を見逃した...反省
ジョーカー役は、まともな俳優には出来ない。
過去作でのジャック・ニコルソン、キース・レジャーの怪演は、映画史に残るものだが、今作はジャレッド・レトだ。「ダラス・バイヤーズ・クラブ」でのエイズに冒されたトランスジェンダー役に匹敵する鬼気迫る演技 ハーレイ・クインと恋人同士の設定で、また新しい「ジョーカー像」を示してくれた。
オスカー受賞も頷けた
さらに...
怪力クロコダイル兄さん、ぬいぐるみフェチのブーメラン男、内気な火の玉おじさん、と個性豊かな悪党集団を、魔女に取り憑かれた女性学者に府抜けにされた隊長さんが率いて、謎の人類の敵に立ち向かうストーリーだ。
俳優陣の好演と圧倒的な戦闘シーン、それらを盛り上げる往年のロック・ミュージックの数々。これらと比較すると、脚本・演出が弱い、弱すぎる。先が読めてしまう展開、キャラを個々に説明しすぎて、彼らの魅力も分散。「スーサイド・スクワッド」=「自殺部隊」とネーミングしている位だから、もっと彼らの「狂気」「キチガイぶり」を描かないと、死地に向かう戦闘の説得力、要するに盛り上がりに欠ける。隊長の涙にほだされて戦うなんて、青春TVドラマで不良学生が先生の真心に触れて改心するのと同じレベルだ。
元々濃すぎる悪役達を魅力的に実写化するには、映倫G(一般向き)の制約では無理があったようだ。トコトン下品に無軌道に行動し、「死ぬのも一興」の遊び心で戦って欲しかったな。残酷シーンもエロチック描写も皆無(マーゴットの見えないお着替えシーンくらいでは物足りない)〜不完全燃焼である〜
潔くR15+で行くべし
「キック・アス(2010)」のように「お下品」と「シビア」を極端に描き、ストーリーの振幅を大きくするか、「ダークナイト(2008)」並みに胸が張り裂ける位のシリアスさを追求しないと、大人も楽しめるアメコミ映画にはならない。
俳優陣が素晴らしいだけに、少々残念な作品であった。
音楽はいいですよ
◎オマケ
どうしてもマーゴット・ロビーに目を奪われがちだが、こちらのブロンドも個人的にはお気に入りですがな
カーラ・デルヴィーニュ・・・ロンドン生まれの24歳。ファッションモデルから女優業に転身中。
エンチャントレス/ジューン博士
その正体は...
性格キツそうだがいい娘です
かわいい~・・・
スピンアウトもうなずける・・・。
by らしゅえいむ (2016-09-18 01:32)
「アバウトタイム」では、訪れる良質のお嬢さん役でした。
非常に印象的な方でした。美しいと言うことで。
by tommy88 (2016-09-18 13:48)
>らしゅえいむ 様
メイクで変身する女優は多いですけど、素顔が可愛い人は基本的に変わりませんね^^
by つむじかぜ (2016-09-18 23:02)
> tommy88 様
綺麗だけど記憶に残らない女優から、今作でブレイクか???
by つむじかぜ (2016-09-18 23:04)
ロビーは、『フォーカス』も『ターザン』もなかなかようございました。スクリーン映えする映画女優らしい映画女優として期待です。 RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2016-09-18 23:59)
(^_^)ノ 毒が無さ過ぎで、物足りなさをお感じになられましたか・・・^q^ フフフ
by Labyrinth (2016-09-19 01:04)
> 末尾ルコ(アルベール)様
ルコさんが仰るなら、これは注目せねば...メモメモ...
by つむじかぜ (2016-09-19 01:09)
> Labyrinth 様
純愛ファンタジー大好き親爺ですが、下品エログロの魅力には勝てませぬ( ̄▽ ̄)
by つむじかぜ (2016-09-19 01:44)