「アムール、仏蘭西!⑤」ラストナイト イン Paris [ざれごと写真日記]
◎6日目
留学中の娘と合流してのフランス国内旅行も残り1日。
明日午前には、パリを発たねばならない。イコール来春まで娘と会う事はない。
今まで8ヶ月間、顔を合わせる事が無くても、さして寂しさを感じなかったが、不思議なもので4日間も行動を共にすると、親心がムクッと頭をもたげ、早くも明日の別れに向けて年甲斐も無くオセンチになるものだ。
妻も似た様な想いを抱いているだろうが、湿っぽいのが苦手な我が家族は、銀座に買物に出掛けるような軽いノリで、最後のパリ市内観光を楽しむのだった。
この映画の舞台でも有名な「サンマルタン運河」
作品のイメージを持ったまま観ると、少々興醒めの部分もあるが、とにかく賑わっていました。
一応、水切りの真似事はしてみたけど... (それにしても、素敵な映画でしたよね)
その運河を臨むカフェで軽く朝食を採り、パリ初日の夜に外観だけ観たノートルダム大聖堂...は混み過ぎの為に寄らず、その近くにある「サント・シャペル寺院」に行く。(あまり有名ではない此処でさえ40分待ち)
しかし、待った甲斐のあった眩いばかりのステンドグラスに心奪われる
次に、妻がガイドブックから探した「カルナヴァレ美術館」に向かうが、残念ながら休館。
今日は木曜日で平日のはずなのに、おかしい?と皆で首を傾げていたら、いち早く娘がスマホで調べ上げ、本日はフランスの祝祭日である事が判明。
8月15日・・・無論、日本国では終戦記念日という歴史的な日だが、当国では「聖母被昇天祭」と呼ばれるキリスト教にまつわる祝日であった。
仕方なく、美術館近辺のマレ地区の商店街をそぞろ歩くのだが、洒落たブティックを見つける度に、母娘で店に飛び込み、父は外で暇を持て余す。
これまた仕方なく、ブロンド嬢をカメラで追ってしまう
結局、二人はウィンドウショッピングのみで、何故かお父様が英国製のジャケットを買って頂く展開となり、少々恐縮。行きの機内が冷房が効き過ぎで非常に寒かったのだが、妻は旦那用の長袖の衣類を1枚も持って来ておらず、私が毛布にくるまって震えていたのを、気にしていたのだった。(うんうん、できた女房だ...俺の稼いだ金のはずだが)
カフェで昼食&おやつを摂り、移動。
これ、喰いたかったんだ
フランスで食すフレンチ・トースト
そして、オペラ座(ガルニエ宮)に到着。興行の関係で中に入れるのは運次第の歌劇の聖地であるが、逆に此処は、本日内覧OKの幸運の日に当たった。
天井画は一面シャガール
まさにパリ富裕層の社交場であった事が偲ばれる
オペラ座のバルコニーから(たまにはミニチュア風にお遊びを)
オペラ座から歩いて、欧州最大規模のデパートと言われる「ギャラリー・ラファイエット百貨店」に行く。
ついに、女性陣のブランド漁りが始まるかと思われたが、女房は絵本、娘はGパン用のベルト(彼女は旅行中ずっとノーベルトで、ズボンずり落ち寸前...このガサツな性格は、やはり父似だ)のみを購入。
このデパートは、規模は当然の事ながら、内装の素晴らしさ、特に円形天井には圧倒される
夕方になり、私個人としては一番の最終日のお楽しみ〜「オルセー美術館」に向かう。
観光シーズンの昼間の観覧は大混雑が明白。本日木曜日だけは、通常18時閉館が22時まで延長され、ゆっくり鑑賞できると、敢えてこの時間帯にやってきたのだ
しかし
パォーン
一抹の不安はあったのだが、「本日だけは祝日の為に通常時間営業」と貼り紙...もう、終わっていた
オルセー・ルーヴルは制覇している母娘は「残念だったわねぇ」と全く気持ちのこもっていない慰め方。ショックを隠せない父上をよそに、早くも次の移動場所に向け、地図を覗き込んでいる。
そして、女房の思い描く「エッフェル塔を見ながら夕食」パターンに付き合う事となる。
昨日の無謀なタクシー旅行により散財した我々は、ラストナイトの夕食も贅沢せず、エッフェル塔を臨む小高い丘にあるオープンカフェで手軽なコースを注文する。夜が更けて旨くも不味くもない料理を突いていると、突然、ライトアップが開始された。
我が地元のスカイツリーもそうだが、タワーは間近で見るより、少し離れた距離から眺める方が美しい。
食事を済ませ展望台に向かうと、バカンス中の祭日という事もあり、多くの観光客でごった返していた。
妻・娘との記念撮影も終え、フランス最後の夜の絶景に暫し耽っていると、時計を見ていた妻が騒ぐ
「次は、セーヌ川の遊覧船よ」
「あの〜、もう夜の11時なんですけど...」
「つべこべ言わずにダッシュ」
地下鉄で一駅、エッフェル塔の根本近くにある遊覧船乗場に到着。
娘を通訳に従え、チケット売場のお姉さんと話していた妻が私の元にやってくる。
「最後の出船が11時30分。約1時間の行程で、地下鉄の最終が午前1時。何とか間に合いそうよ」
「よし、乗ろう(これで、君の気が済むなら・・・)」
「わ〜い、サイコー 前回来た時に乗れなかったから、これで思い残す事無いわぁ〜 」
「・・・(本当に乗り物好きなオンナじゃ」
結局、猛ダッシュにも関わらずホテル近くの駅に止まる路線の終電に間に合わず、別の路線に乗り換えて、取りあえずタクシー乗場がありそうな大きめの駅で降りる。しかし、1台も空車は無く、幹線道路まで歩き、流しのクルマに何とか乗り込んだ。
ホテル着、午前2時 我ら家族に相応しい最後までバタバタの旅行であった。
翌朝。
ホテル近くのカフェで3人で朝食。
そして、私と妻は空港へ、長女はリヨンに向けて、地下鉄の構内で別れる。
また明日にでも会えるような気軽さで・・・
(父)「しっかり勉強しろよ!」
(娘)「お父さんも、お仕事頑張ってね。」
(父)「あぁ()」
シャルル・ドゴール空港内。
「なんかずっとバタバタしていて、ろくな買物が出来なかったわぁ〜」
「・・・(バタバタしたのは、ほとんどお前のおかげだけど)」
彼女の目がキラリと光り、ピタリと足を止めたのは『エルメス』の免税店の前だった・・・
最後の最後までドキドキさせて頂ける充実した家族水入らずの旅行だった。無理して行った甲斐があったな
長々とお付き合い戴き、ありがとうございました
凄いすごい~!!ステンドも素敵だし町も素敵~!!娘様と楽しいひと時にポチット応援ん~!!(^o^)v
by macinu (2013-09-02 09:59)
いやぁ、素晴らしき珍道中^^。
楽しませていただきました♪
by DEBDYLAN (2013-09-02 23:29)
>macinu様
ありがとうございます!
家族との得難い経験をさせてもらいました^^
by つむじかぜ (2013-09-02 23:54)
>DEBDYLAN様
「旅の恥は掻き捨て」を地でやらせていただきました!
これで、私もフランス通(^▽^;)
by つむじかぜ (2013-09-02 23:56)
つむじかぜファミリーのタフさには舌を巻くばかりでございます。(^^;
ともかく、お疲れ様でした。
わたしも勝手に便乗させて戴き、憧れの仏国へ行った気分を味わえましたわ~♪
ありがとうございま~す♪
by Labyrinth (2013-09-03 02:10)
>Labyrinth様
年甲斐もなく、意地汚いほど遊び尽くす家族です(・・;)
ボチボチ、セレブな過ごし方をしたいのですが、性格上、無理なようで...
by つむじかぜ (2013-09-04 01:00)