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『シガー・ロス』の新譜が凄い! [〜ロックの神さん〜]

 
 
 
 
Sigur Ross(シガー・ロス)New Album「Kveikur(クウェイカー)」をゲット[パンチ]
 
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クウェイカー

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ホステス
  • 発売日: 2013/06/12
  • メディア: CD
  
スリーピースに立ち返っての7枚目のオリジナルアルバム。
 
一体なんだ、この原因不明の不安感は... 
冒頭曲からやたらと心臓の鼓動が早くなるこの感じ〜絶望歓喜が織り混ざったサウンドに戸惑うばかり[どんっ(衝撃)]
 
かつてない音圧の重厚感に押し潰されそうになる。
そして、世紀末の荒れ狂う大地の如く強烈なビートとは全く対極のヨンシーの透明なヴォーカルは、滅び行く地球を天上から眺める天使が口ずさむ鎮魂歌のようだ。
 
シガー・ロスを初めて知ったのは、私の溺愛映画バニラ・スカイ(2001年)」での挿入曲だ。
エモーショナルな旋律と未知の言語で切々と綴られる詩に、母胎に戻ったような不思議な哀愁を憶え、虜となった。
 
[もうやだ~(悲しい顔)]涙、涙のラストシーン[もうやだ~(悲しい顔)] 
 
 
彼らがアイスランドを代表するポストロックバンドであり、楽曲の随所に現れる地表を揺るがす様な厳かな轟音が、リーダー・ヨンシーバイオリン(ボウ)奏法によるギター音と知ったのはその直後。
そして、当時の彼らのアルバムを買い漁り臨んだ2006年の来日コンサートで、過去のロックライブでは経験した事の無い異次元の音空間に陶酔したのであった。
 
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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Mca
  • 発売日: 2002/10/29
  • メディア: CD

特にこの題名が読めない3rdアルバムは私の大のお気に入りであり、彼らの名をを世界的知名度に引き上げた傑作でもある。ミニマル・ミュージックに通じる単調な反復リズムの中で、たおやかな旋律が徐々に熱を帯びていく様は劇的であった。
その後、民族音楽的なリズムを取り入れたり英語での歌詞を導入して、ポップ化したかと思えば、意味深な映像と音とのマッチングに挑戦したり、常に実験と試行錯誤を繰り返しながら前進し続けた彼らのひとつの到達点が、この新作である様な気がする。
 
このバンドの骨格がヨンシーのヴォーカルとギターで或る事に異論はないのだが、現在に至る進化の象徴はオーリー・ディラソンのドラミングである。中期までのBGMで多用される様なメロウな楽曲で、静寂の中で零れ落ちる水滴のような心に響くドラミングを披露していた彼だが、4枚目の「Takk...」辺りから「叩き」始め、今作では大地を揺るがす鬼神の如くの変貌ぶりなのである。
そして、過去作のインストルメンタル偏重は消え失せ、神の領域まで昇華されたような幽玄さを帯びたヨンシーの歌声が全面に押し出されている。軽く一聴しただけならヴォーカル・アルバムだ。しかし、アイスランド語や彼の操る造語を全く解せない我々には、コーラスそのものが楽器の一部と錯覚してしまう緻密さとパワーを持っているのだ。
 
既に「プログレッシブ・ロック」は死語になったが、シガー・ロスの音楽は単なる「オルタナティブ・ロック」の範疇を軽く凌駕してしまった[exclamation×2]
 
映像からも垣間見える「破壊と創造」「生と死」「混沌から調和」〜 宇宙創造から人類の起源まで彷彿させるような壮大な音楽を叩き付けられ、ただただ私は歓喜の声をあげ、茫然自失するだけなのである。
彼らの魅せる次なる世界が待ち遠しいと共に空恐ろしい。
 
アルバム冒頭曲「Brennisteinn」 
 
 


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