ジョー・ヘンリー&リサ・ハニガンIN Club Quattro Umeda [〜ロックの神さん〜]
素晴らし過ぎて、もう泣きそうだった
待ちに待った夜が来た
クラブ・クアトロ梅田。
開場19時・開演20時は、サラリーマンにありがたい。
仕事もそこそこに切り上げ、梅田地下街でピッコロ・カレーを流し込み、開演30分前に到着。
流行のロック・グループのライブなら大混雑なのだろうが、入口の様子から本日は余裕のようだ。そして、スタンディングを覚悟していた小生に朗報は、フロアにはパイプ椅子が敷き詰めてある しかも、最前列にも空席がまだあるではないか 腰痛持ちの元ロック小僧は、こんな時だけはすばしこく、脱ぎ捨てた上着を最前列一番左の椅子に掛け、場所取り成功
20時5分。4人の演奏者がステージ上に現れる。
ジョー・ヘンリー(ヴォーカル、A・ギター)
リサ・ハニガン(ヴォーカル、A・ギター、マンドリン、ウクレレ、ハーモニウム)
ジョン・スミス(ヴォーカル、A・ギター)
ロス・ターナー(ドラムス、コーラス)
ジョー、リサのアルバム共にこのメンバーによる演奏は存在しない。本ツアーの為だけに集ったアコースティック主体の珠玉のプレイヤー達だ。ピアノ、E・ギターや管楽器を巧みに取り入れたスタジオ録音とは、一線を画すであろう演奏とジョーのアレンジに期待が膨らむ。
ジーンズにブラック・ジャケット姿のジョーがアコギをかき鳴らし、1曲目のスタートだ。
『タイニー・ヴォイシズ』から「SOLD」
「嗚呼〜ジョーの生声だぁ何年待ち焦がれたことか...」
原曲よりはるかに少ない楽器が、ジョーのヴォーカルを際立たせ、しかし迫力はかえってオリジナルを凌駕する
ジョー・ヘンリーのメインのギターストロークの裏でもう一人のギタリストであるジョン・スミスが、ベース代わりのリズムとリフを弾く。リサが独特の声でコーラスをとり、マンドリンで別のメロディをつま弾く。そして、ドラムスのロス・ターナーが凄い。音数は多くないが、ドラミングの強弱・緩急が見事で、曲全体の陰影を表現する。
2曲目『シヴィリアンズ』からの「Civil War」の頃には、早くも彼らの生み出す音楽が身体中に沁み渡り、小生はハイな酩酊状態に陥る。
3曲目は主役交代。リサ・ハニガンがNew Album『パッセンジャー』(ジョー・ヘンリーがプロデュース)からタイトル曲「Passenger」を、か細いのに生命力溢れるハスキー・ヴォイスで披露する。
実物の彼女は、映像や写真より遥かに可愛い黒のドレスを纏ったスリムなボディで、一見たどたどしくリズムをとる仕草が、何とも微笑ましい。正直言って...タイプです
4曲目は、なんと今までサイドギターで裏方に回っていたジョー・スミスが歌う。実は彼は、超絶ギター・テクニックと美声を併せ持つブリティッシュ・フォーク界期待の新星と云われる逸材だったのである。この無名のアーチストのベールが、日本で初めて剥がされたわけだ。
5曲目以降は曲名の順番が混乱しているので割愛させていただきま〜す(酩酊中でしたので)
このツアーメンバーでの中心は確かにジョー・ヘンリーではあるのだが、上記のようにアイルランドの歌姫といなせな英国のギター野郎の個性も遺憾なく発揮され、しかも3人の音楽性がものの見事に溶け合った極上のステージへと化していくのである 世界に散らばる無名のアーチストを発掘し、繋ぎ合わせ、無上の音楽を創造する〜ジョー・ヘンリーの審美眼とプロデュース力に改めて感服
ジョー・スミスのオリジナル以外の演奏は、ほぼ全部を保有アルバムから知っている曲であった。
今ステージでの選曲は、私の大好きなアルバム『Scar』以降のアコースティック感が強くなった作品が大半ではあったが、スタジオ録音から得られない生楽器の美しい響きと三人三様のヴォーカルとコーラスに酔いしれた。
途中リサが「ギターマイクの調子が悪い」と言って、ステージの最前まで歩み出て(私の目前で)、生で弾き語る場面などは卒倒モノであった。
そして何と云ってもジョー・ヘンリー。
10年以上CDで聴き込んでいた、哀愁を帯びたこのヴォーカルを直接体感できただけでも幸せであったが、想像を遥かに超えたレベルの演奏に、「音楽の神様」を身近に感じる想いであった。
「Oddeta」
当日の雰囲気はこんな感じ
『レヴァリー』から「STICKS & STRONG」
観客は30代以上の男性が主体の久しぶりのアダルトなライブ。
乙女達の嬌声も酔っぱらいの怒声も無い。席を立って踊り出す者は無いが、静かに座って聴くみんなの体はリズムに合わせて揺れ、ひと演奏が終わる度に、大きな拍手が沸き上がる。
「みんな、本当に音楽好きなんだなぁ〜」みたいな連帯感と静かな熱狂を感じた、夢のようなステージであった。
アンコール曲は、ジャクソン・ブラウンの「These Days」(邦題・青春の日々)そして...
鳴り止まぬ拍手の中の再アンコールは、ザ・バンドの名曲「The Night They Drove Old Dixie Down」だった。
4人のメンバーはマイクから離れてステージ最前で肩を組み合い、スミスのギター1本の伴奏で3人が順番に生ヴォーカルをとり、コーラス部分では、観客との大合唱になるのであった。 感無量
演奏終了後、ついに観客も総立ちのスタンディング・オベーション 何人かがジョーに握手を求めステージに駆け寄る。出遅れた小生は、終始私と向かい合わせで演奏していたジョン・スミス君と固い握手を交わすのであった
「ブラボー」「ミ★(*^▽゜)v Thanks!!★彡ー」
行ってきたんすね〜。
ジョーヘンリーのCD、おいらも
先ずは一枚密林オーダーしましたぜ♪
by ぷーちゃん (2012-10-14 20:43)
こんなライヴ飲みながら間近で楽しめたなんてサイコーっすね♪
僕もCD買ってみようかな。
by DEBDYLAN (2012-10-16 00:33)
>ぷーちゃん様
お気に召すか判りませんが、じっくり聴いてあげて下さい^^
アルバムによって印象が違いますが、「音楽の芯」は共通です!
>DEBDYLAN様
オール・スタンディングのライブも燃えますが、こんな素晴しい音楽をじっくり間近で聴けて感無量でした^^
やっぱりライブは、小さなホールに限ります。
by つむじかぜ (2012-10-16 01:06)
つむじかぜさんの感動が滅茶苦茶伝わって来ます~!!
こういうライブ、いいですねぇ~♪
by haku (2012-10-16 07:22)
ふっふっふ 伝わって参ります!! やはりナマがよろし。^q^
by Labyrinth (2012-10-16 13:49)
>haku様
演奏者の息遣いが聴こえる距離感が、最高です!
>Labyrinth様
Labyさんが生K氏を追いかける気持ちも判りますよぉ^^
by つむじかぜ (2012-10-16 23:25)