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「エイミー・マンに浸る」・・・新作を聴く [〜私の歌姫〜]

エイミー・マン(Aimee Mann)・・・米バージニア州生まれ、52歳(小生より1年先輩)のシンガーソングライター。
『私の歌姫リスト』の中で、エミルー・ハリスと並んで現役では最上位に位置する。無論、美しきブロンドもその理由のひとつではあるが、彼女の近年の音楽作りに共感、いや私の感性が共鳴しているからに他ならない。 
声質、楽曲へのアプローチ法、詩情性...エイミー・ワールドを形作るパーツは、どれひとつ取っても彼女のたおやかかつ強靭な精神性を感じる。 
 
彼女を知った最初のアルバムは
フォーゴトン・アーム

フォーゴトン・アーム

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: V2レコーズジャパン/コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2005/04/27
  • メディア: CD
先日述べたMy Favorite Musicianであるジョー・ヘンリーがプロデュース。
彼女が目指したサウンドは「モット・ザ・フープルmeetオルタナ・カントリー」と云う。エイミーの詩情溢れる楽曲が、ジョーの手により70年代ロックの香り立込めるロック・ポエムに変貌する。ライブ形式で録音されたこの作品は、粗い手触り感と静謐な緊張感が絶妙なバランスの演奏により、21世紀のロックの名盤の1枚でもあると私は思う。
 
「GOODBYE CAROLINE」
 
そんな彼女もデビュー当初からは茨の道。
1980年代初期、ティル・チューズデイ(Til Tuseday)のヴォーカル兼ベーシストで活躍。
このバンド、テクノ風の完全なるニューウェイブ系[がく~(落胆した顔)] 
デビュー直後は結構売れて、来日コンサートもしたらしいのだが、徐々に人気は下降線へ[バッド(下向き矢印)]
 
デビュー曲にして最大のヒット曲「Voices Carry」 
 
 
今聴くと結構、新鮮だったりするのだが、美男子ぶりを発揮するエイミーお嬢様は、決して歌が巧いとはいえるレベルにあらず、無理に背伸びして演じている感じがする。 
1989年に解散。 以降ソロ活動に専念し、音楽専門家の間では評価が高かったが、所属レコード会社の倒産や買収などのトラブルに次々と巻き込まれ、彼女が再度、表舞台に登場するのは21世紀に突入してからだ。
 
バチェラー No.2

バチェラー No.2

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: V2レコーズジャパン/コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2001/03/23
  • メディア: CD
この作品の収録曲が、ポール・トーマス・アンダーソン監督の眼に留まり、映画「マグノリア」と、彼女の楽曲を収録したサントラ盤のヒットと共に、エイミー・マンの名が一躍世界中に知られる事となる。
 
Magnolia: Music from the Motion Picture

Magnolia: Music from the Motion Picture

  • アーティスト: Jon Brion
  • 出版社/メーカー: Reprise / Wea
  • 発売日: 1999/12/13
  • メディア: CD
 
 
 
 
 
マグノリア コレクターズ・エディション [DVD]

マグノリア コレクターズ・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD
 
映画「マグノリア」の挿入曲『Save Me』 
 
 
10年の月日が彼女をここまで進化させた。 
最小限の楽器とその本来の音を調和させ、最大限いや無限の音世界を作ろうとする意欲。
ヴォーカルは、初期の頃の耳に纏わり付く「痛さ」は影を潜め、心情表現を第一にした柔らかさと逞しさを湛える。
 
2002年に発表された 
ロスト・イン・スペース

ロスト・イン・スペース

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: V2レコーズジャパン/コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2002/08/28
  • メディア: CD
は、大ヒットを記録。2005年の上記フォーゴトン・アームは、1枚のアルバムに男女の出会いと別れをロード・ムービー風に描き、「エイミー・マン」の名を不動のものとする。
 
スマイラーズ(初回生産限定盤)(DVD付)

スマイラーズ(初回生産限定盤)(DVD付)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMJ(SME)(M)
  • 発売日: 2008/09/24
  • メディア: CD
これも、彼女の深化が窺える名盤ですが、敢えてエレキギターを使用しない楽器構成の為、ロック度は前作より落ち、私の評価は2番手以降。
 
そして4年ぶりの新作[るんるん][るんるん][るんるん]
彼女の作品の特徴のひとつは「詩」の素晴らしさ。
普段は輸入盤しか買わない私も、彼女のアルバムだけは、すべて対訳付きの日本盤を購入します。
オープニングの1曲目からヤラレマした[かわいい][かわいい][かわいい]
 
「Charmer」 
 
 
チャーマー

チャーマー

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMJ
  • 発売日: 2012/09/26
  • メディア: CD
アルバム全体から発せられる70年代の薫り。 チープなシンセサイザーの音が意図的に使われ、エレキギターの少々淀んだ響きが気持ちを掻きむしる。まさに70年代ポップ・ロック黄金時代を彷彿させる。しかし、単なるノスタルジーに押し流される事無く、「彼女の詩」は明確に自己を主張し、当時のポップサウンドにありがちな軽さを装いながらも、絶対的な「音の芯」が存在しているのである。
黒縁メガネで一見インテリ度アップであるが、多分30代の頃に彫れたタトゥーが彼女の本気度を偲ばせる。
やはり、今でも彼女は[ぴかぴか(新しい)]ロック・レディ[ぴかぴか(新しい)]なのである[むかっ(怒り)] 
何とも云えない頼りなさと力強さが同居した不可思議な心地良さ。 
[かわいい]傑作である[かわいい] 
 
◎おまけ
ソロ活動直後の不遇期での演奏。
映像は良くないが、当時の自分の音楽を模索しつつ前進する姿を感じる事ができる。
オンナとして一番華のある30歳前半。この頃が、私の理想のブロンド姐さんでもあります[揺れるハート]
 
 
 グラム・ロックや[exclamation]女マーク・ボランや[exclamation×2]
[ぴかぴか(新しい)]荒削りでカッコいい姐さんです[ぴかぴか(新しい)]
 
 

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ぷーちゃん

エイミーマン、好きですよ。
マグノリアのサントラからずっと聴いてます。
結構ベッピンさんなのに、ジャケに顔出ししないのは
アルバムのコンセプトをジャケにしてるんですって。
by ぷーちゃん (2012-10-05 18:45) 

haku

そういう経歴の方だったんですね!
ベース弾いてる姿、カッコいいですねぇ♪
by haku (2012-10-06 08:57) 

DEBDYLAN

エイミーマン、イイですね!!
つまみ食い程度ぢか聴いたコトないので、
じっくり聴いてみたいと思います♪

by DEBDYLAN (2012-10-06 14:33) 

つむじかぜ

>ぷーちゃん様
ぷー様もお好きですかぁ!嬉しいです^^
たしかに、ソロデビューアルバム以外は、ジャケ写に本人は見当たりませんな。
美貌を隠してコンセプト優先かぁ、私のようなジャケ買い人は苦労するかも(・・;)

by つむじかぜ (2012-10-07 01:40) 

つむじかぜ

>haku様
ちょっとオンナ・スティングにも見えますなぁ^^
by つむじかぜ (2012-10-07 01:41) 

つむじかぜ

> DEBDYLAN様
詩も良いので、じっくり聴いてやって下さ〜い^^
by つむじかぜ (2012-10-07 01:43) 

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