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『ダークナイトライジング』『Virginia ヴァージニア』』 [上映中飲食禁止じゃ!]

 
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監督/脚本/製作 クリストファー・ノーラン
脚本 ジョナサン・ノーラン
製作 チャールズ・ローヴェン エマ・トーマス
撮影 ウォーリー・フィスター
音楽 ハンス・ジマー
 
キャスト クリスチャン・ベール マイケル・ケイン トム・ハーディ ゲイリー・オールドマン 
     アン・ハサウェイ マリオン・コティヤール ジョセフ・ゴードン=レヴィト モーガン・フリーマン
 
前作「ダークナイト(2008)」を観終わった時「こりゃ、凄い映画だ」と鳥肌が立った。
ジョーカーを演じるキース・レジャーの狂気が作品全体を覆い、人間の表の皮を1枚1枚剥がしながらダークサイドの本質を刳り出すような演出は、過去のヒーロー物の娯楽性の枠を完全に超越し、痛ましい程美しい人間ドラマとして我々の心を打ち砕いた。
 
「これ以上のバットマン・シリーズは、今後有り得ないだろう」と、当時は確信めいたものがあったが、クリストファー・ノーランはやはり只者ではない。前作とは異なるアプローチで、今作を「極上の娯楽映画」として我々に提供してくれた。
 
シリーズ一貫して、人間の善悪の狭間を深く描き、今作もその延長線上なのだが、前作のような重々しさが全く感じられない。
それは、華麗なる新キャラクターの登場により、娯楽性に更に一歩踏み込んだ脚本作りと、見事それに応えた俳優陣の熱演に拠る処が大きい。
 
何と云ってもまず、アン・ハサウェイキャット・ウーマン
一ヶ月ほど前に観た「ワン・デイ 23年のラブ・ストーリー」のヒロインとは全く別人格の「峰不二子」風オンナ怪盗を演じる吃驚のキャスティング。
 
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うぅ〜ん。共通点が見出せない[がく~(落胆した顔)]  個人的には猫役の方が好きだ[揺れるハート]
 
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そして最近、富みに色気が匂い立つマリオン・コティヤール
バットマンもイチコロ[ハートたち(複数ハート)]の正義感溢れる美人実業家をねっとりと演じます。
 
「次期シリーズは俺が主役か?」の勢いのジョセフ・ゴードン=レヴィトがフレッシュな警官役。
 
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トム・ハーディ演じる新しい宿敵「ペイン」と復活バットマンの戦いを通して、上記の三人三様の『正義』が微妙に絡み合い、「過去」を知るシリーズ馴染みのメンバーの『想い』と共にストーリーは目まぐるしく展開する。
 
敢えて3D化に拘らない小気味良い映像は、往時の「007シリーズ」を彷彿させ、娯楽アクション映画の王道に立ち戻ったようなこの大作に、小生は拍手喝采雨あられ[わーい(嬉しい顔)] 序盤の飛行機シーンなど鳥肌モノだ[どんっ(衝撃)]
 
長尺165分を全く感じさせない演出は、とにかく見事の一言に尽きる。役者の魅力の引き出し方が絶妙。
前作を陰とすれば、クリストファー・ノーランが陽の一面を見せた、気分爽快のアクション映画の傑作である。
 
ラスト・シーンなどまさに007のノリで、思わずニタリと微笑んでしまう[ひらめき] 
 
 
 
 
もう一本は...
 
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監督・製作・脚本
     :フランシス・フォード・コッポラ
製作総指揮:アナヒド・ナザリアン
      フレッド・ルース
音楽:オスバルド・ゴリホフ
ナレーション:トム・ウエイツ 
 
キャスト:ヴァル・キルマー エル・ファニング
ブルース・ダーン ベン・チャップリン
 
次回作の執筆に悩むミステリー作家ボルティモアは、サイン会のために寂れた田舎町へとやってくる。かつてエドガー・アラン・ポーが滞在したこともあるというその町では、数日前に胸に杭を打ち込まれた身元不明の少女の死体が発見されたばかり。彼はミステリー好きの保安官から、この事件を題材にした小説を書こうと提案される。やがて夢の中でヴィーと名乗る謎の美少女や憧れの作家ポーと出会ったボルティモアは、かつてこの町で起きた凄惨な事件について知ることに。そして2人に導かれるように、現在と過去、それぞれの事件の謎を紐解いていくボルティモアだったが…。
 
無知とは恐ろしいもので、コッポラ監督をすでに故人と決めつけておりました。
少年期に観た「ゴッド・ファーザー」の衝撃から40年。あまりにも時間が経過し過ぎであり、最近は娘のソフィア・コッポラの名前の方が目に付いたので、つい...巨匠に対し申し訳ない[あせあせ(飛び散る汗)]
 
その巨匠コッポラが描くゴシック・ホラーという宣伝文句なのだが... 
しか〜し、なにはともあれ「エル・ファニング」なのである。
 
昨年の『SUPER8』で見初め、今夏『幸せへのキセキ』で確信した娘にしたいブロンド女優No.1[ぴかぴか(新しい)]
一時期、天才子役の名を欲しいままにした実姉ダコタ・ファニングの人気を抜去り、今やハリウッドで注目のブロンド娘は、今作は祖父ほど年の離れた巨匠コッポラとタッグを組む。 
 
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若干14歳。まだまだ子供です。
「娘にしたい〜」は、そんな理由で、彼女のオトナの女性への成長を優しく見守りたい少々変態チックな親爺心からなのです。
私の審美眼に間違いなければ、10年後の彼女は光輝くトップ・スターになるだろうが、こんなビデオを観ると10年待てないなぁ[揺れるハート] 
はにかんだ微笑と細すぎない太腿そしてたなびく金髪[ぴかぴか(新しい)] 
 
 
 
御年73歳のコッポラ爺の目の付け所も同じらしく、オンナになりきる前の彼女の危うさと清楚な魅力を十分に引き出そうとしている。
 
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「ゴッドファーザー」「地獄の黙示録」の大作とは対極の小品であり、老人性分裂症患者の頭の中を覗き込んだような不可思議な映像の張り合わせなのだが、これをARTにしてしまうのが天才たる由縁か?
晩年の黒澤明「夢」を見ているような錯覚に陥る。
 
ホラーと云ってもさほど恐くはないが、不気味です。そして不気味以上に映像が美しい。そして際立つのがエル・ファニングの存在感[どんっ(衝撃)] 
 
蒸し暑い夏のひと時にはピッタリの「爽快な」ホラー映画であった。
 
 
 
◎おまけ
    今作のナレーションを務めたのが、なんとトム・ウェイツ[ひらめき] 
    このダミ声とマーク・リボーのひねたギターの名曲「Downtown Train」
 
 
 
 
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コメント 8

怪しい探麺隊

ヴァージニアって知りませんでしたが、東京だとヒューマントラストシネマ有楽町でやってたんですね(既に終わってしまったようだけれど)。見逃しました。六本木遠征するか悩ましいところです。

by 怪しい探麺隊 (2012-08-29 20:59) 

つむじかぜ

>怪しい探麺隊 様
上映館が限られていますね。
大阪も、たまたま自宅に近い映画館一カ所だけの上映でした。
巨匠コッポラでも、今はこんな感じなんですかね。ちと寂しいo(;△;)o
by つむじかぜ (2012-08-31 05:21) 

non_0101

「ダークナイト・ライジング」の迫力は凄まじかったですね。
何度見ても圧倒されそうな作品です。
「ヴァージニア」はそれほど怖くないホラーと聞いてちょっと悩んだのですけど、
何となく見過ごしてしまいました。
独特な世界のようですね~
DVDになったらチャレンジしてみたいです☆
by non_0101 (2012-08-31 23:29) 

DEBDYLAN

トムがナレーションっすか!!
それだけで観たいかもw
「DOWNTOWN TRAIN」は名曲ですね^^♪

by DEBDYLAN (2012-09-01 00:10) 

Labyrinth

とっくに観ているのにレビューが書けませぬ~orz
つむじかぜさまは、とてもご満足のご様子・・・(^_^ゞ
私は、ペインの涙にコケッ  ┏( >_<)┛ となってしまいました(苦笑)

エル・ファニング良いですよね♪
観たいけど・・・ 不気味なんですか!? (;^_^A
by Labyrinth (2012-09-01 01:47) 

つむじかぜ

>non_0101様
「ダークナイト〜」は、久々にハリウッドアクション映画の王道を感じさせる
素晴しい出来映えでしたね!

>DEBDYLAN様
あのダミ声は、耳に残りまする^^

>Labyrinth様
私は、マリオンのラストのどんでん返しにホンニャ (  ゜ ▽ ゜ ;)でした。

by つむじかぜ (2012-09-03 02:14) 

KEI

ダークナイトは3回観た。私的にはライジングもあと1~2回は観て吟味したい気分です。
アン・ハサウェイのキャットウーマンは絶品でしたね。ヒース・レジャーのジョーカーといいキャスティングが見事です。
by KEI (2012-09-03 02:40) 

つむじかぜ

>KEI様
このシリーズの魅力には、脇役の個性の描き方が深い事と、それに応えた俳優陣の熱演が挙げられますね。
とにかく、ヒース・レジャーは凄かった!!!

by つむじかぜ (2012-09-04 01:42) 

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