『きっとここが帰る場所』 [上映中飲食禁止じゃ!]
監督・脚本:パオロ・ソレンティーノ
脚本:ウンベルト・コンタレッロ
撮影:ルカ・ピガッツィ
音楽:デヴィット・バーン ウィル・オールダム
キャスト:ショーン・ペン
フランシス・マクドーマンド ジャド・ハーシュ
イヴ・ヒューソン ケリー・コンドン
ハリー・ディーン・スタントン ジョイス・ヴァン・バタン
人気絶頂の最中に表舞台を去り、アイルランドの首都ダブリンの広大な邸宅で妻とともに穏やかな日々を過ごしていたロックスターのシャイアン(ショーン・ペン)。付き合いがあるのは、近所のロック少女メアリー(イヴ・ヒューソン)などごく少数だった。そんな彼の元にある日、故郷アメリカから30年以上も会っていない父親が危篤との報せが届く。飛行機嫌いのシャイアンは、船でニューヨークに戻ったものの、臨終には間に合わなかった。しかし、強制収容所を経験したユダヤ人の父が、当時ナチス親衛隊の一員だった男を探していたことを知ると、父に代わってその男を探す旅に出る……(goo映画より)
ちょっと変だけど凄い
ずっと観たかった作品を上映最終日に滑り込みセーフです
ショーン・ペンがカンヌ映画祭の審査員長時に惚れ込んだパオレ・ソレンティーノ監督に、自らを主演として製作させた異色の傑作である。
パオレ監督の迸る感性が、スクリーンから溢れ出て来る
ストーリー・キャスティング・演出ともに、常人には考えつかない設定だ。
ダブリンで隠遁生活を送る往年のロック・スターが、父の危篤を契機にニューヨークへ渡り、亡くなった父の遺志を継ぎ、そのままアメリカ中を放浪するというロード・ムービー。ユダヤ人である父が生涯を賭けて追ったモノとは、自分が大戦中にアウシュビッツ収容所で出会ったナチス隊員である。
30年間会う事の無かった父の為、不気味なグラムロック風体の初老の男がキャリーバックを引きづりながら、刑事さながら元ナチス隊員を追いつめていく。
シャイアン役のショーン・ペンは、かつてないメイクと演技によって「イカれた鬱気味のロック野郎」が大人になりきれないまま、老境を迎える様を圧倒的迫力で表現する。
白眉はカメラ構図 ワンカット、ワンカットが考えに考え抜かれたような斬新な構成で、1枚づつの写真としてでも芸術作品として成り立つレベル。映像を見ているだけで、ワクワクしてしまう程、目から鱗のカットばかり。
そして音楽
シャイアンが80年代に活躍したロック・スターという設定で、彼の外見は当時、実際に活躍したロバート・スミス(ザ・キュアー)にそっくりなのだ。さらに、劇中にホンモノの「トーキング・ヘッズ」のディヴィット・バーンも登場し演奏するのだから、もう堪りません
ロバート・スミス ショーン・ペン扮するシャイアン
昔のディヴィッド・バーン 現在
大戦から80年代そして現在の時の流れが、シャイアンの放浪の旅の経過と共に、途切れていた父子の時間が蘇る。
そしてシャイアンが、引退の原因となった自身の受けた傷を癒しながら、ようやく「オトナ」になる姿を描く。
ついに父の宿命の敵と対峙したシャイアンは、この年老いた元ナチス党員と如何に決着をつけるのか
主人公以外の登場人物の人生までも炙り出す演出は、「人間」の本質まで迫り、70年代のロード・ムービーを思い起こさせる哀愁感漂う映像と音楽が、それを静かにドラマチックに際立たせる。
終演後も、高鳴る鼓動を抑えることが出来なかった。素晴しい
劇中のディヴィッド・バーンによる演奏「This Must Be The Place」
なでしこジャパン、熱戦をありがとう
素晴しい決勝戦でした。
男子の準決勝は、勢いだけでは世界の壁を超えられない哀しい現実を証明した結果となったが、昨年W杯の再現となったこの宿命の対決は、まさに女子サッカー世界レベルの熱戦を我々に披露してくれた。
なでしこジャパンは、紛れもなくアメリカと並ぶ世界の頂点である。メダルの色の違いは、ほとんど無いに等しい。
W杯は、試合に負けて勝負に勝ったなでしこの精神力が激賛されたが、1年経過した今回は、アメリカと同等のチーム力を手にした。そう、この日米チームは「ライバル打倒」を目指し、お互いのレベルアップを成し遂げた。
ただ、今回は「2度は辛酸を嘗めない」というヤンキー魂の勝利への執念が、W杯時の大和魂をほんの僅か上回ったようだ。
試合終了時に泣き崩れたなでしこ達の表彰式での晴れ晴れしい笑顔。
そう、胸を張って大和撫子の素晴らしさを世界に誇るがいい
◎おまけ
この試合のもう一つのお愉しみは、何と云ってもアメリカチーム・俊足FW13番のアレックス・モーガン嬢
とにかく速い、巧い、倒れない
ワンレンのたなびくブロンドにキュンキュン(でも染め金髪ですが)
これ、水着ではなくてBody Paintなんですよぉ〜あっ鼻血が...
さぁ、これから男子サッカー3位決定戦
銅メダル云々より、この世界の檜舞台で、隣国に負ける訳にはいかんのである
滾る闘志を、侍スピリッツを、世界に見せよ
ショーン・ペンが惚れ込んだだけはありましたね~
きれいな印象の残る作品でした。
ラストの笑顔が最高です♪
by non_0101 (2012-08-11 15:41)
初老のイカれた鬱気味のロック野郎 ^w^
とっても興味ある映画ですねぇ!
で、最後の動画
目が釘付けになってしまいました ^^;
今回の決勝戦で初めて彼女を見たので、たくましく憎らしく見えてましたが、
とっても美しい方だったんですね♪♪www
by haku (2012-08-12 10:39)
モーガンはやはりキレイでした^^。
by DEBDYLAN (2012-08-13 20:41)
「きっとここが帰る場所」を見に行ってみようと思います。
by 月夜のうずのしゅげ (2012-08-15 13:49)
>non_0101様
ラストのすっぴんショーンの笑顔には、心打たれました!
>haku様
同年代ロッカーとして、この映画はhakuさんも愉しめると思いますよ^^
>haku様
溌剌としたヤンキー娘も、いいですねえ〜^^
> 月夜のうずのしゅげ 様
上映館が限られていると思いますが、是非ご覧下さい。名作です!
by つむじかぜ (2012-08-18 02:38)