そうだ!冬の京都に行こうwith Nex-5 [ざれごと写真日記]
正月明けからほとんど休めない状態となっておりました。そろそろリフレッシュが欲しくなり、先週の土・日曜日の名古屋出張は、仕事が終わっても東京に戻らず、漸く取れた代休を利用して逆方向の京都に独りブラリと行く事に決めておりました。
事前に妻にはその旨を話していたのだが...金曜の夜に突然...
妻「私も休めそうだから、京都に行きた〜い」
亭主「えっ く、来るの」
ここで下手に動揺すると、愛人を連れての「お忍び旅行企画中」と勘ぐられるのも迷惑千万なので、
「よし、月曜の昼に京都駅で落ち合おう〜」と、男らしく了承する旦那様。
急遽、真夜中に宿泊をシングルからツインに予約変更と、相成った。
事実無根なのに疑われるのは、可愛い嫉妬であっても面白くないものだ。
とか云って、後ろめたい火遊びがマジでバレそうになっても、冤罪を断固主張する主義なのではあるが...
それが妻への愛情だと勝手に決め込む卑屈な旦那で〜す、はい
はからずも、夫婦京都旅行となったが、元々の今回の目的である「京の冬の旅・特別拝観」の寺社巡りに変更はない。
予定通り、午後2時、奥様上洛。「京都で会うなんて不思議な感じねぇ〜」などと既に上機嫌である。
初日は、京都駅に近い洛南地区の寺を巡ります。文化財の写真撮影不可が多く、Nex-5の出番が少ないのは致し方ないところ。(小さい画像は私の撮影ではありません)
東福寺
特別拝観「三門」の柱
三門内部〜天井と梁の見事な装飾! 龍吟庵「龍の庭」白砂と黒砂のコントラスト!
今冬の「特別拝観」は「辰年」にちなんで『龍』にまつわる文化財の公開が多いようである。
東福寺から、冷えきった体にむち打ちながら歩いて隣の寺院に向かう。
皇室との所縁が深い「泉涌寺」の別院・雲龍院も特別公開。
菊の御紋を描いた庭園
4つの窓から切り取られる庭の眺めを愉しむ
「悟りの窓」
紅葉時に来たら、感慨も格別であろう。
堂野夢粋筆「双龍風雲図」(平成22年作)
ちょっとユーモラスな現代的描写
泉涌寺本院は以前にお参りした事があるが、この別院の存在は知らなかった。
各部屋から庭を眺める工夫が素晴しい 撮影不可も少なく居心地がよろしい お寺の方の対応が清々しい
こんな素晴しい寺院との出会いも、「特別拝観期間」ならではである。
冬の寺院の拝観受付終了時刻は早い。16時30分にて、本日のお寺巡りを終了。
夕方の京都の寒さが滲みて来たので、早めにホテルへ向かおうとしたのだが、ここで奥様...
「ゾーヒコに行きたい」
『象彦』創業300年の京漆器の専門店。
奥様のリクエストに応え、洛中の平安神宮そばのこの店にタクシーで伺う。
妻の目的は、関西転勤中の10年前に、この店で買ったお盆5客のうちの2つが傷ついているので、買い足したいとの事。
何年も前から気になっており、京都に行く機会を心待ちにしていたらしい。半分呆れながらも、朱塗りの2客を旦那様ご購入。
(ちなみに後から判明したが、象彦は東京・日本橋にも支店があり、実は何時でも買えたのであるが...)
まぁ、こんな一途でドジな女房の心持ちも私は嫌いではないのだが
ようやくホテルへチェックイン。
「リーガロイヤル・ホテル」ツイン9,900円朝食込みの高級ホテル激安コース
おまけに夜中に館内設備点検の為に停電になるらしく「ご迷惑をおかけしますので、部屋をグレードアップさせていただきました」との事。部屋に入ればスイートルームではないか ラッキー
外は小雨混じりの天候に変わり、中年夫婦は祇園に繰り出すのは自粛し、ホテル最上階の「トップオブキョウト」で、宿泊優待価格ディナーを戴くことに。
京都唯一の回転展望レストランから、市内の夜景を楽しみながら夕食を楽しんだ。
部屋に戻った二人は、停電などお構い無しの爆睡夫婦となるのであった
翌日は洛西方面へ。
またまた妻のリクエスト「補修工事してからの金閣寺を観た事ないので行きた〜い」
私の当初の予定には入っていなかったが、優しい旦那様は彼女の希望を叶えてあげます
金閣鹿苑寺
拝観受付入口の張り紙を見た妻が騒ぐ「庫裏で写経をやってるのよ。やりた〜い」
亭主「やらな〜い、写真撮ってる」
この微妙なコンビネーション強要せずにお互い好きな事に没頭するという夫婦阿吽の呼吸である。
ここから妻と別行動。
特別公開「方丈」の庭
夫婦合流後は、洛西の大寺院・妙心寺に向かう。
38の塔頭寺院(子院)ほとんどは一般公開されていないが、今回の冬の企画で3カ所が特別公開されている。
玉鳳院
柱の虫食いのような穴は、応仁の乱時の弓矢の傷跡
隣華院
入口に置かれた鬼瓦〜創建者・脇坂家の家紋
3つの特別公開された塔頭内部には、貴重な美術品が多数展示されている。
三門内部の天井に描かれた飛龍は、いまだ鮮やかな色彩を保つ。
玉鳳院の襖絵。狩野益信・永真による龍図
隣華院の襖絵
長谷川等伯「水墨山水図」(左)
狩野永岳「西園雅集図」(右)
特別公開ではないが、せっかくなので妙心寺本院も拝観する。
圧巻は法堂内部の狩野探幽による
「雲龍」天井画であった。
これは一見の価値あり
ようやく遅い昼食タイム。
今回の旅行の締めくくりは、妙心寺内の「東林院」で催されている初春の行事への参加である。
小豆粥とは、七草がゆと同じように新年に食すると、一年中の邪気を払い万病を除くと平安の昔から伝えられている新春の優雅な風習で、この東林院では精進料理のひとつとして大切に伝承されている。
偶然にも、本日が最終日であるのを私が見つけ、ひとり3,700円は昼食にしては少々お高いが、思い切りました
受付で料金を払うと、寺院内の待ち合い部屋らしき座敷に案内される。既に午後2時を過ぎており、他のお客人は見当たらない。勝手が判らぬ夫婦が、とりあえず畳に坐っていると、いきなり食事らしきモノが運ばれてきた。
「不思議やねぇ〜」「これで終わりかいな?お粥は何処にもあらへんよな?」と、突然関西弁の夫婦はとりあえず厳かに戴く事にする。
どうも禅寺では、食事の前にこのような祝菓子と福茶を戴くのが風習らしい。洋食で云えば「いきなりデザートから食え!」である。綺麗に平らげると、今度は庭の見える別室に案内される。
ようやく来ました小豆粥膳。お品書きはこんな感じ。
「さばの儀式」にのっとり、お粥をひとつかみ、「ちりとり」のような「さば器」に移します。
そして、ゆったりと庭を眺めながら、この精進料理を味わう。小豆粥の仄かな甘味と煮大根のふくよかさは、絶品というか、今まで味わった事の無い素朴な食感。
奥様「毎日、こういうのを食べていれば、アナタもこんな風にはならないのにね〜」
妻の視線を腹に感じつつ、家族全員から邪気が払われるよう念じ、油揚げを一口で食す一家の大黒柱でありました
いつ訪れても、心安らぐ京都でした
シックな、大人の京都~!って感じですね^^
すてきな雰囲気の写真たちです~!
by niki (2012-02-06 08:33)
冬の京都は背筋がシャントしていいですね。しかし、奥さま上洛は良い表現。
by うた (2012-02-06 23:09)
おぉ、いいですねぇ、夫婦水入らずで京都♪
自分は、数年前仕事でバタバタと行ったきりなので、
ゆっくり京都の休日を楽しみたいです。
金閣寺も、むかーし修学旅行で古いヤツを観ただけで、
絵葉書のようなのを観たことが無いですから... ^^;
by haku (2012-02-07 07:38)
(^m^)ぷぷ 毎度ごちそうさまです。
この時期に京都・・・ 流石に通人のつむじかぜ さま
思いがけず、良い目の保養をさせて頂きました。ありがとうございます!
ハニーも つむじかぜ さまにぞっこんですね !? (^_-)-☆
by Labyrinth (2012-02-07 17:50)
>niki様
冬の京都の寒さは身に滲みますが、心も洗われますね^^
by つむじかぜ (2012-02-09 00:19)
>うた様
将軍並みの扱いです、我が妻は^^;
by つむじかぜ (2012-02-09 00:23)
>haku様
金閣寺リニューアル後のきらびやかさは、はるか室町時代の荘厳さを偲ばせますよ☆
by つむじかぜ (2012-02-09 00:26)
>Labyrinth様
いつも冷やかして戴き、ありがとうございま〜す^^;
by つむじかぜ (2012-02-09 00:29)
京都は高校以来ご無沙汰してます^^;
写真ステキですね^^。
by DEBDYLAN (2012-02-09 01:18)
向島のつむじ風さん
楽しく見せてもらいました。先日私も、春季京都非公開文化財特別公開を目指して京都へ行ってきました。
ところで、妙心寺の三門の天井の飛龍の写真は、ご自身で撮影されたものでしょうか?
よろしかったら教えてください。
k-shobu@sirius.ocn.ne.jp
by 生部圭助shoubuけいすけ) (2015-05-12 16:54)
向島のつむじ風さん こんにちは
楽しく見せてもらいました。先日私も、春季京都非公開文化財特別公開を目指して京都へ行ってきました。
ところで、妙心寺の三門の天井の飛龍の写真は、ご自身で撮影されたものでしょうか?よろしかったら出所を教えてください。
よろしくお願いいたします。
k-shobu@sirius.ocn.ne.jp
by 生部 圭助(しょうぶ けいすけ) (2015-05-12 16:58)
> 生部 圭助(しょうぶ けいすけ)様
こんにちは。
小生の稚拙ブログにおいで頂きありがとうございます。
お尋ねの件ですが、山門内部は撮影禁止でしたので、天井画の写真はNetから拾ったモノです。ただ、3年前なので、残念ながら何処のサイトなのか記憶にありません。
似た写真はhttp://find-travel.jp/article/6065にありますが、同一かは定かでありません。
お力になれず申し訳ございません。
by つむじかぜ (2015-05-15 00:43)