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『アジョシ』 [上映中飲食禁止じゃ!]

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監督・脚本:イ・ジョンボム
撮影:イ・テユン
音楽:シム・ヒョンジョン
アクション監督:パク・ジョンリュル
 
キャスト:ウォンビン キム・セロン
キム・ヒウォン ソン・ヨンチャン キム・テフン
タナヨン・ウォンタラクン キム・ソンオ
 
ある出来事がきっかけで世間から遠ざかって生きる元特殊要員のテシクにとって、隣に住む孤独な少女ソミだけが唯一心を開ける存在だった。しかし、ソミの母が犯した事件によって親子は麻薬密売組織に誘拐されてしまう。ふたりを救おうとするテシクも危険に巻き込まれていく。
 
話題の韓国アクション映画を、終映まぢかギリギリで観てきました。
 
『韓国四天王』と云われてもなんのこっちゃ解りません。我が国では遥か昔に「御三家」「新御三家」が存在したが、そういえば最近国内では、このように呼ばれる芸能人は皆無だ。やはり古き良き日本を隣の韓国に重ね合わせているのかもしれない。
 
 
その四天王の一人だというウォンビン主演。
衝撃作『母なる証明』(2009年)の知的障害を持つ青年役での熱演が記憶に新しい。同映画では、それほどのイケメンには感じられなかったのだが、本作では男の私から見ても「めちゃ、カッコいい奴」に変身である。
 
        「母なる証明」                    「アジョシ」前半
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「アジョシ」後半 
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短髪に刈り上げ、程よい筋肉の精悍な姿が惚れ惚れするほど美しい[ハートたち(複数ハート)](但し、私にはそっちの趣味は断じて無い[パンチ]
この圧倒的美男子が、正確無比なる殺人マシーンに変貌するのだから女性ファンが痺れまくるのも納得なのだ。
 
小生もサッカー少年だった中高生時分には、腹筋に縦横の線が刻まれ、当時で云うブルース・リー並の肉体美を誇ったものだが、それも遠い過去の栄光。
それが今では、鋼のような腹筋の上を何重ものラード層が覆い隠し、熟成30年の贅肉は自分の◯◯◯を上から目視できない領域まで膨張し、その進化は留まる事を知らない[ふらふら]
餓えた黒豹時代を知らない妻からは、今が食べ頃の三元豚と揶揄されるのも致し方ないところ(そういいながら高価な飼料を与え続けられているが...)
ここまでウォンビン君と絶対的な肉体美の格差を見せつけられればこそ、小生は素直に彼を賞賛するのである。
 
肝心の内容は、韓国で大ヒットも頷ける爽快バイオレンス・アクション[exclamation×2]
”爽快”とはいってもR15+。骨が軋み、鮮血迸る格闘シーンは、観る者を選ぶかもしれない。
アジア映画のアクション・シーンが欧米のそれと決定的に違うのは、殺戮に対して型とリズムがある事だ。
日本・韓国・中国とも自国の伝統的な武道を下敷きにした殺陣が売り物であり、本作に関しても残虐なれども私には「美しく」感じられるシーンの連続なのである。
元情報特殊部隊員のテシクは、「効率的に人を殺す」プロであり、人間の急所を確実に傷つける技は「必殺仕事人」並に心地良いのである。
 
普段は質屋の優男が、突如として昔の殺戮機械に変貌する発端となったのが、彼に懐いていた近所に住む少女・ソミが誘拐された事に始まる。
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このソミ役のキム・セロンが巧い。劣悪な家庭環境に育ちながらも健気に生きる女の子を等身大で演じた。更に、格闘シーンに彩りを加えたのが、マフィア側に雇われた殺し屋・ラム・ロワン役を演じたタナヨン・ウォンタラクン
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自分と同じ匂いを持つテシクに共鳴するのものを感じながら、プロとして最期の戦いに臨む潔い姿は、日本の武士道を彷彿させる。タイの俳優の為、韓国語ができず、すべて無言の演技だが、絶体絶命のソミを救いながらもテシクに切り刻まれる最期は御見事[手(チョキ)]
この個性溢れる二人の競演者により、ウォンビンの魅力が200%フル・スロットル[どんっ(衝撃)]
加えて悪役マンソク兄弟も、いかにもずる賢い大陸マフィアの味を存分に出していた。
 
リュック・ベッソン監督の名作『レオン』(1994年)との重複感は否めないが、観賞後に何とも言い難い柔らかい爽快感が押し寄せて来た。
 
韓国社会の闇の現実〜貧富の拡大・クスリ汚染・臓器売買・中国マフィアの暗躍etc.〜を曝け出しながら、一線級のアクションシーンを中心に哀しき男の生き様を描いた、まさに気分爽快な韓国の男伊達の物語であった[ぴかぴか(新しい)]
 
 

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コメント 2

non_0101

こんにちは。
『母なる証明』はどうしても観ることができなくて未見のままです。
なので久々にウォンビンの演技を観たのですけど、めちゃくちゃカッコいいですね~
韓国でカップルは見に行かない方が良いと言われたのも納得です☆
by non_0101 (2011-11-20 13:50) 

つむじかぜ

>non_0101様
個人的に「母なる証明」は、近年の韓国映画では最高傑作なんです!
良くも悪くも徹底したハングルらしさが際立ったサスペンスだと思います。
勿論、こちらもカップルでの観賞はおすすめできませんが☆

by つむじかぜ (2011-11-21 02:44) 

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